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第十夜 Walled Town @Kotor [Montenegro]

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目的地に到着して、まずやることといえば、次の目的地への道のりをチェックすることだ。

バスならバス・ターミナルで、鉄道なら駅にいる間に時刻と料金を確かめておくとその後が楽になる。
ここヨーロッパでも時間変更やルートの変更などは当たり前で、
WEBなどの情報よりも係員に尋ねる方がより最新でより的確な情報を得ることができる。
料金も尋ねてしまえば、両替金額も調整できるので、こちらは一挙両得というわけですね。

次の目的地であるアルバニア・ティラナ行きのバスを尋ねると「直通バスは出ていない」との悲しいお知らせ。

どうやら隣町で乗り継ぎ、違うバスでティラナを目指すらしい。
とはいえ隣の国の首都に行こうってのに直通バスがない、てのはヘンな話で、
おまけにバス代のユーロも持ち合わせていなかったので、出発時間と運賃だけの情報収集に留めておいた。

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3ヶ国目『Montenegro』、ヴェネティア語で「黒い山」を表す。
幸い英語名も同じ表記、音的にはモンテ・ニーグロという感じだろうか。
モンテネグロ語では『Crna Gora(ツルナ・ゴーラ)』、意味は同じく「黒い山」、
国名が「黒山」って、あんた。
ケーキで有名な『Mont Blanc(モン・ブラン)』、あれ、フランス語ですが直訳すると「白山」です。
なんとまあ、フランス語とは魅惑的響きを持つ言語だこと。

コトールもやはり城塞都市、こうなると「毎月ソウル」ならぬ「毎日城塞都市」、語呂はあまりよろしくない。
小さな城が丸ごと世界遺産になっているのだが、その城塞内部にホステルがある、
というので、今回は迷わずその宿を予約していた。

13:00、城の内部に分け入り、迷ってくださいといわんばかりの小道を辿り、ホステルにチェックイン。
この時間でも部屋に入れるのは12時C/O、12時C/Iというのがヨーロッパの安宿スタイルだからです。

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宿は城壁内の石造りの家を改造したもので、
木組みの窓枠やドアが古い日本の教室を思わせ、ひときわクラシカルな感じを醸し出していた。
それでも清潔さは保たれており、スタッフもきびきびと動き、手慣れていて、印象は悪くなかった。
どんなにキレイな宿でもスタッフが悪ければそれで台無し、
安宿は特に人の印象に重きが置かれる、と旅していて感じるのだ。

「お、日本のパスポートですね」

「あまり来ませんか? 日本人は」

「ツアー・バスでたくさん乗りつけてくるけどね、みんな夕方には去っていくんだ、泊まらずに。
 個人のお客さん自体が少ないからうちにはあまり来ないよね、今日も日本人はアナタだけですよ」

「なるほど。こんなステキな宿なのに。しかも19ユーロで世界遺産に泊まれるのに」

「じゃあ、ぜひとも日本の人たちに宣伝してくださいよ」

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くだらない話をしながらシャワーの場所やロッカーの使い方などを教えてもらい、
重ねてオススメの両替店と次の目的地ティラナへの行き方を聞いてみた。
横の黒板に大きく「ティラナ、サラエヴォ直通バス」のオプショナル・ツアーの募集告知が記してあったのだ。

「あいにくこのツアーはラウンド・トリップ(往復)だから残念だけど、
 ティラナへは隣町の『ウルツィ』で乗り換えて、そこでチケット買って次のバスでティラナへ行けるよ。
 ティラナの街に入る前にバンに乗り継いで、街の中心に入ることになると思うよ」

バス・ターミナルで聞いた経由地と同じ情報だったが、
ティラナに着いてからバンに乗り換える、というのが新情報であり、貴重な情報だった。

「なんだかメンドくさいんだね」

「バス・ターミナルが整備されてないからみんなそうやって乗り継いでいくんだ、行けばわかるよ」

現地でないと知りえない情報を教えてもらい、両替店の場所を地図に記してもらっていると、
隣で夕食の予約の相談をしている女性がいた。

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「あちらのディナーの予約ってナニ?」

「あ、うちは希望があれば夕食を提供しているんだ。
 5ユーロで食べられるけど、キミも申し込む? 今日のメニューはポークソテーだよ」

「え? 間に合うなら頼みたいな。両替しないとキャッシュがないけど」

「お金はあとでもOK、宿代と一緒に払ってくればOKさ。じゃあ、人数に入れておくね」

「ありがとう。なにしろ外で食べると一人は寂しすぎるでしょ」

「それに城の中は高い! ハハハ」

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キッチンもある宿なので自炊してもよかったが、5ユーロ(≒675円)はどう考えても安かった。
スタッフの賄いも兼ねているのだろうか、いずれにしろ一人飯の憂き目に遭わなくて済むのはうれしい。
なんにせよチェックインの手続きをしながら、
バスのルート、両替、夕食の予約とリズムよく次のステップが決まっていくのが心地よかった。

「じゃあ、20:30の夕食で会いましょう。あ、リビングのコーヒーは好きに飲んでね。
 PCもあるけど、Wi-Fiパスワードいる?」

ロッカーのカギとともにパスワード、そしてうれしいコーヒー情報も教えてくれた。

割り当てられたドミトリー部屋には木製フレームの2段ベッドが4つ、
自分のベッド以外はすでに全部が埋まっていた。(写真3)
バルカン・エリアのドミはほとんどが男女共用だが誰もがそんなことは気にもかけず、気ままに過ごしている。
あとからチェックインする新参者はちょっとばかり肩身が狭い気分で、
「ハーイ」などと声をかけつつ、引きつった笑顔を振りまくぐらいしかできない。
先客に愛想のいいヤツがいれば「どこから来たの?」なんて声をかけてくれることもあり、
そうなると少し溶け込んだ気になり、引きつった笑顔もほぐれるのだが。

古い造りながらエアコンも完備されている、あとはイビキの激しいやつがいないことを願うばかりだ。

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いつものようにベッドに荷物を置き、カメラバッグを手にするとすぐに出かけた。

外は陽が高く、強烈に熱い、ドミのベッドで昼寝していた輩が多かったのはこれが理由か。

アドリア海沿岸に城塞都市が多いのはダルマチア地方の背後にディナール・アルプスが連なり、
アルバニア・ティラナの後ろにもシャール山脈といった壁がそびえており、
かつてのギリシャ時代やマケドニア、ローマの人たちは沿岸だけに興味を抱き、
その背後まで進出しようとはしなかったらしい。
もちろんこれは帰国してから歴史本で学んだ後づけ知識。

要は移動の容易い海上ルートこそ、確保されるものであり、
そのためアドリア海沿岸に転々と城塞都市が築かれ、背後の山の向こうは歴史的に無視されたのですね。

この旅の前半はその沿岸沿いの城塞都市ルートを辿ってきている、というわけで、
旅を終えた後、自分が巡ったところなどをあらためて地図で見直すとおもろいのです、OK、ぐーぐる。

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コトール(日本語では『コトル』と表記されることが多いが、現地読みに準じる)は、
今まで巡って来た城塞都市でもっとも小さく、
東側の城壁入口から北西の城壁入口(写真2)まで歩いても10分とかからないが、
その小ささがなんとも魅力的でまるで城を独り占めしたような気分で城内を歩き回ることができた。

高まる気分と反対に8月の日差しの強さには勝てず、主だった所を見た後、教会に潜り込んだ。

『Crkava Sv. Luke(聖ルカ教会)』で月日を重ねたフレスコ画に見入り、(写真6)
『Crkava Sv. Nikole(聖ニコル教会)』で毛色の変わった祭壇に魅入った。(写真8)
小さな城塞都市、と言いながらも案内所でもらった地図は城壁内に9つの教会があることを記していた。

こうなったら昼の熱さしのぎを兼ねて、全部見て歩くかな。


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