JalanJalan @Kota Kinabalu -完- [Malaysia (Borneo)]
ダウンタウンから近い『タンジュアン・ビーチ』行きのバスを待っていた。
モスクからの帰り道は結局、市バスに乗って戻ってきた。
海沿いの道をバスが通っているかはわからなかったが、
汗だくの中、時折、市バスらしきオンボロバスが通り過ぎていくのを見かけていたので、
ひと気のない遊歩道を離れ、反対車線にあった停留所らしき場所で適当に来たバスに乗ってみることにした。
やって来たボロいマイクロ・バスに乗り込み、
誰とも限らず「KK?ダウンタウン?」と尋ねると、目が合った先客が無表情に頷いてくれた。
けたたましい音楽がかかる車内はラッシュのように混んでいたが、なんとか分け入って奥まで進む。
車掌は苦もなく寄ってきて、彼にいわれた金額を支払うと紙切れをくれた。
おそらくトランスファー・チケットだろう、一応、ポケットに押し込んだ。
ドアは壊れているのか、あるいは風を入れるためにか、開け放たれたままで、
窓もガラス自体が存在するのかもわからない状態だったが、
走り出すと大きく風を取り込み、混み合う車内が少しばかり快適になった。
2時間近く歩いてきた道のりをバスは10分足らずで戻ってしまった。
ダウンタウンに着いてから街の反対側にあるモスクに出向くことも考えたが、
電気屋街をなしているショッピング・コンプレックスがあることを思い出し、街の東側を目指した。
コンプレックスはいわゆるアジアでよく見かける回廊型のショッピング・ビルだったのだが、
中は「電気街」というのにはほど遠く、場末感タップリの店揃いでしっかりこちらをガッカリさせてくれた。
キンキンに効いたエアコンだけが救いだった。
時間はまだまだたっぷりあったので、夕方の時刻をのんびり『タンジュアン・ビーチ』で過ごすかと目論んだ。
「近くにタンジュアン行きのバス停、ありますか?」
退屈そうな駐車場の係員に尋ねる。
「左に出ると大通りがあるから、そこでバスを捕まえられるよ」
「テレマカシ~」
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ふたたび蒸し暑く、風もない熱気の中を歩き出す。
大通りのバス停はすぐに見つかり、行先表示板に「タンジュアン」と書かれていたので、
ミネラル・ウォーターのボトルを口にしながらおとなしくバスを待った。
ところが15分、20分経ってもバスが来ない。
こうなるとビーチへ行くこと自体がどうでもよくなってしまい、
来るかもわからないバスを待つことに嫌気がさし、エアコンの効いたカフェが恋しくなっていた。
バス停を離れ、ダウンタウン方面に数ブロック戻ると大きなショッピング・モールが現れた。
ビル内のエアコンの風で少しばかり生気を取り戻し、カフェのアイス・ティで意識を回復した。
しばらく文庫本を読み、熱を冷ましながら気分転換、ビーチで寝そべる予定はカフェのひとときに変わった。
モスクをキャンセルし、電気街に裏切られ、ビーチを見離したので、空港への時間はまだたっぷり残っていた。
なにせフライトは深夜の1時なのだ。
モールに飽きて外に出ると、暑い雲が空を覆っていた。
出発前にスコールでずぶ濡れはイヤだな、と思いつつ、チェックアウトした宿へ逃げ込むことも頭に留め置いた。
宿への道のりを目指しながら、無目的にダウンタウンを『ジャランジャラン』、
マレー語で散歩やブラブラすることで、有名な旅行雑誌の命名はここからきたわけですね。
ひょっこり『旺角』(モンコック・香港の繁華街名)と書かれたレストランが目に飛び込んできた。
早めに夕食を摂ってもいいかな、と思い、吹き抜けの店の中に進んだ。
いわゆる「ぶっかけご飯」の店で、ガラスケースの中にたくさんのおかずが並び、
それらを選んでご飯にかけてもらうか、セット・メニューでヌードルやチャーハンを頼んだりする店だ。
それよりもメニューの脇にあった写真が目に飛び込んできた。
「スイカ・ジュースじゃん!」
実はKKに来てから、フルーツ・ジュースを売る店にを見かけなかったのだ。
カット・フルーツやタピオカ入りの「真珠茶」の店はそこいら中にあったが、フルーツ・ジュースの店はなく、
スタバやチェーン系のカフェのメニューにバカ高い値段で並んでいるだけだった。
「シークワ・スイ(西瓜水)、いくらですか?」
店を切り盛りしている女性に聞いた、「女老板(社長)」という感じでマダム感タップリの人だ。
「4,80RMよ」
おっと、ランチのチキンライスより高いぜ。
「手持ちのリンギットがこれしかないんだけど『スイカジュース』とおかず選んでご飯食べられる?」
「ちょっと見せて。いくらあるのよ?」
ポケットのコインをすべて出すと8,70RM残っていた。
「スイカジュースはMUSTでね。ダメならご飯はナシでもいいんだ」
「これなら野菜のオカズx2品選んでいいわよ。OK、スイカジュースは先に作っておくわね」
スイカジュースを引いた残額は3,90、どうやら野菜ならイケるらしい。
空港行きのバス代5RMを財布に残してあるのがちょっとセコイかな。
「テレマカシ~。旺角なら『ンコイサイ』(広東語で感謝の意)のほうがいいのかな?」
「アリガト~」
マダムが日本語でおどけて返してみせた。
終記;
4月5日 -Day6-
この後、宿に荷物を取りに戻り、真裏の『空港バス』の乗り場から空港へ向かった。
マイレージながらアシアナのビジネスクラスを利用していたので、
マレーシア・エアのラウンジ「ゴールデンラウンジ」(写真5)を使うことができ、『Priority Pass』は出番なし。
日付が変わるような時間だったので、ラウンジはほぼ貸切、出発までゆったりだった。
実はお遊びは最後まで続き、KKを1時に出発し、仁川に7時到着、
9時のフライトで福岡入りし、昼ご飯を食べて夕方の便で羽田へ、という
マイレージ・チケットを生かしたバカみたいなルーティングで帰国、旅を終えたのでした。
『ボルネオ紀行』
マレーシア~ブルネイ・ダル・サラーム~マレーシア
2014年3月31日13:30成田発~16:10ソウル・仁川着 OZ103
18:50仁川発~23:20コタ・キナバル着 OZ757
4月 2日KK~ラブアン~バンダル・スリ・ブガワン 海路
4月 3日バンダル・スリ・ブガワン~ラブアン~KK 海路
4月 5日01:00コタ・キナバル発~7:10仁川着 OZ758
09:30仁川発~10:50福岡着 OZ132
16:40福岡発~18:25羽田着 NH262
― 完 ―
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出発前の空港、みなさんはナニして過ごしていますか?免税店?カフェ?
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Masjid Bandar @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
12時のチェックアウト・タイムには早かったが、バゲージを預け、外に出た。
正午前だというのに大通り沿いの食堂はすでに混んでいて、
店先では制服姿の女性たちが財布片手に腕組みしながら席が空くのを待っていた。
こういう場合、空いている店は「ハズレ」なことが多いので、
あきらめて混んでいる店に並ぶか、時間をズラすか、が賢い選択。
通りの店をアレコレ覗き込みながらランチの店を探していると、チキンライスの店に巡り会った。
そういえばボルネオに来てからチキンライスは食べてないなあ、と思い、店を見渡すと、
向こう側でビジネスマンのグループが立って待っていた。
彼らの後ろで待つか、と思っていたら、唐突に呼び止められた。
店のおねえちゃんが「ここに座れ」という。
一人客用の相席テーブルが空いたので、こちらにお鉢が回ってきたのだ。
ビジネスマンらの顔を伺うと「OK、OK」という表情で当たり前のように席を譲ってくれた。
『チキンライス』はすぐにやってきて、眼の前に置かれた。
チキンにつけるチリソースを探していたら、
相席したおねえさんが腰を上げ、隣のテーブルから持ってきてくれた。
店員にしろ、お客さんにしろ、不慣れな旅行者をぞんざいに扱うでもなく居心地がよかった。
おまけに鶏肉はいつものようにしっとりしていて後引く味、
やっぱりビジネスマンで混んでいる店にしたのは正解だ。
みな、手際よく食べ、手順良く支払い、手馴れた感じで店を去っていく。
おいしいものを食べることはもちろん楽しいことだが、
こういう日常的なシーンを眺め、そこに浸っていることのほうがもっと楽しかったりする。
『チキンライス』4,5RM、ちょっとだけ日々のランチタイムに介入した時間。
ランチの後、水辺に浮かぶような姿の『市立モスク』に歩いて行ってみようか、と無謀なことを思い立った。
燃料ゲージは満タンを指しているし、夜のフライトまではたっぷり時間がある。
歩き疲れてしまっても、ナイト・フライトで意識を失うだけでいい、
「ソウル経由」というメンドくささはあるけど、マイレージで「ビジネス・クラス」なのだし。
コタ・キナバルの街からフェリー乗り場を横目に通り抜け、海岸に沿って歩き続けた。
おそらく一番日差しがキツイ時刻、
外を歩いている人は皆無に等しく、子供ですら外で遊んでいなかった。
道路工事は長い昼休み、
出来上がったばかりの舗装の日陰部分でみな、おかまいなしに昼寝している。
海沿いにキレイな遊歩道とサイクリング・ロードが伸びていたが、使っている人は自分だけだった。
なにもない風景だったが、写真を撮り、水を摂り、潮風に当たりながら歩き続けた。
2時間近くかけて辿り着くとモスクではちょうど礼拝が終わったようでワラワラと信者を吐き出していた。
モスクを囲んでいる通りは路肩も車線もおかまいなしで、
タクシーやトラック、トレーラーまでもが放置状態で止められている。
出てきた人から順にクルマに戻り、動き出すので辺りではちょっとした渋滞が巻き起こっていた。
おそらく礼拝時間にいつも起きる光景なのだろう、
走ってきたクルマも駐車していたドライバーもあまり混雑を気に留めていないようだった。
2重、3重で駐車しているので内側に止めたクルマは出られない状態に陥っていたが、
ドライバーは自分が出られるようになるまでエアコンをかけてのんびりしていた。
あまりの人の多さに、流れを分け入って、モスクの中まで突き進む気力はなくなっていた。
水辺を纏う美しいモスクの外観をしばらく眺めた後、前の海辺に出て、ビーチに腰を下ろした。
歩き過ぎて汗まみれ、シャツだけでなく、短パンまで汗で湿っている。
ビーチサイドにあるシャワー・スタンドで水浴びしたいぐらいだった。
木陰では家族連れが楽しそうにランチボックスを囲んでいる。
波打ち際では元気に泳いでいる子供たちもいた。
目的のモスクに辿り着いたものの、あまりに新しくキレイなので外観だけで満足してしまった。
少し待てば礼拝の信者渋滞は消えるだろうが、新しく美しいモスクにはあまり気を惹かれなかった。
トルコ、エジプト、モロッコ・・・ 歴史あるモスクを見ちゃうとね、新品は、ね。
それよりも帰り道が気になっていた。
2時間弱を歩いて帰る体力は残っていたが、
ナニもない海沿いをふたたび歩いて帰る意欲が汗とともに流れ出ていた。
今のうちに礼拝を終えたクルマをヒッチハイクしようか、
あるいは駐車車両に紛れていたタクシーに声をかけて運んでもらおうか。
海からの心地よい風で汗を乾かしながらぼんやり考えていた。
Kota Kinabalu City Mosque
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Kinabalu @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
4月4日 -Day5-
朝からおかまいなしに蒸し暑かった。
ブルネイで会ったスコールはこちらまで足を伸ばしていないようだった。
7時過ぎだというのに屋根の照り返しはきつく、すでに部屋は蒸し暑くなっていた。
スイッチを入れ、エアコンに部屋の蒸し暑さを掻き消してもらう。
目覚めついでにシャワーで汗を流し、朝食とコーヒーを摂ろうと2階のリビングへの階段を降りた。
「おお、早晨(ジョーサン・広東語)。早いね」
「お? 早晨、老板(ラオパン・社長のこと)、おはようございます。
早くないでしょ、みな、降りてきてるじゃん」
「彼らはスノーケル・ツアーやトレッキング・ツアーに行くからね。
あんたはチェックアウトだけだろ」
「そうね、夜の便で帰国です」
「出発までどうするんだい?
時間あるだろうから空港に行くまでバゲージ置いといてかまわないぜ」
宿のオーナーは広東語訛りの英語で早口にまくし立てる。
「チェックアウトは12時でしょ? それまでにはバゲージ降ろしますよ」
「まあ、忙しくないから1時間程度の誤差は気にしなくていいよ。
アンタ、いろいろしゃべってくるね、日本人だけど広東語がわかるの?」
「いや、広東語はわからないです、単語だけ。
ただシンガポールで暮らしていたから、英語はその訛りですね」
「昨日はどこ行ってたの? バゲージ置いてあったから」
「一泊旅行でブルネイに行ってみました」
「ブルネイ? なにしに? なにもないだろ。金塊でも買ってきたのかい?」
「あはは、ナゲット(金塊)か、そのお土産ならほしいけどね。
ホントなにもなくて、ただ船で5時間ぐらいかけて行って、5時間ぐらいで帰って来ただけですよ」
「それなら正解だ、バスなら8時間はかかるよ、バカみたいな時間だろ?」
朝からオーナーの口調は元気で陽気だ、どうやら彼は香港系の移民らしい。
おしゃべりな彼に引っ張られて、朝からこちらもおしゃべりになってしまっていた。
もっともひとりでトーストを頬張っても冴えないだけなので、
朝食のテーブルを賑わしてくれる彼のおしゃべりはこちらにはありがたかった。
ヨーロピアンのの宿泊客が2組ほどいたが、おしゃべりもせず、
コーヒーでトーストを流し込んでいたり、ミネラル・ウォーターをボトルに詰めていたり、
出発前の準備で忙しそうにしていた。
キッチンの窓格子からは時計台が見える。
「そこから空港バス、出るんですよね?」
昨夜調べたら、この時計台の前から空港へのシャトルバスが出ることがわかった。
宿のすぐ裏手なので、荷物を持ってうろつかないで済むことがなんともラッキーだった。
そのことを宿のオーナーに確認してみる。
「ああ、最近、発着所がそこに移って来たんだ。$5で空港まで行けるよ。
時間調べておいたほうがいいよ、バスは一時間おきだから」
「ありがと、あとでチェックしておきます」
「出発まで持て余すようだったら、バゲージ受け取りがてらここで時間ツブしていてもいいよ」
「わ、ありがと、それはうれしい」
チェックアウトするというのに老板は親切な言葉を投げかけてくれた。
その横を大きなザックを背負った宿泊客が通り過ぎる。
「彼ら、キナバル登山組だね。そういえばアンタ、日本人だろ?
フジサン登ったことあるかい?」
「いや、ないですよ。それに最近は外国人観光客だらけですよ、フジサンは」
「じゃあ、今度はキナバル山に登りに来なよ、こっちは4,000m超えるから」
ビーチリゾートでもあるこの街だが、その背には4,000mを超える「キナバル山」を抱える。
海に潜り、高山に登れるめずらしいリゾート地なのだ、
「Kinabaru(キナバル)」はマレー語で「Kina」は中国、「Balu」は未亡人を意味する。
キナバル山付近に中国の王子とその未亡人の伝説が眠ることに由来するらしい。
ちなみに「Kota」は街の意味だ。
「なるほど、フジサンは3,300ちょっとですからね、比べると大したことないですね。
ところで老板はキナバル、登ったことあるんですか?」
「ないよ。4,000mに登るなんてクレイジーだぜ」
「あはは、たしかにクレイジーかもね」
朝のキッチン、コーヒー飲みながらのんきな時間が過ぎていった。
Atkinson Clock Tower
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Makan Malam @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
夕景の赤にたっぷり浸り、地べたに座っての貴重な時間で胸いっぱいになった。
今度は夕食の刻、腹いっぱいを企む頃合い。
ナイト・マーケットの一角でも数軒の食堂が営業していた。
シーフードを出す店もあれば、かき氷やカットしたフルーツを売る店もある。
ある店ではオヤジサンが一心不乱に鍋を振り、炒めご飯=ナシ・ゴレンを作り続けていた。
「ナシ・ゴレーン、ウマイヨ~」
どの店にするか迷っているとオヤジサンにそう誘われた。
う~ん、おいしそうなんだけど、おととい食べたんだよね、『ナシ・ゴレン』。
オヤジサンの勧誘には乗らなかったものの、
その店で出していた『フィッシュボール・ヌードル』がうまそうだったので、そこに決めた。
食堂といっても吹きさらしの店、店先で鍋を振り、その後ろにテーブルが並ぶようなつくりの簡易食堂だ。
奥のテーブルに入り込み、腰を下ろし、忙しそうな店先を眺める。
注文や会計をするのがオカアサン、テーブル周りを片付けたり、配膳しているのが娘だろうか、
高校生ぐらいの若い女のコが小気味よく働いていた。
彼らの話し方から想像すると、ナシゴレン・オヤジサンの一家のようだった。
「『フィッシュボール・ヌードル』1つね。『スープ』『ミーフン』で」
「OK」
「あと『テ・ペン』ある?」
「うちは缶しかないわ」
女のコは英語がわかるらしく、動きと同じように小気味よく返してくれた。
東アジアでよく見かける魚の「すり身だんご」が乗った『フィッシュボール・ヌードル』、
ボールは「つみれ」というほど魚臭くなく、丸めた「かまぼこ」のような感じのプリプリ食感。
屋台やフードコートでもかならず見かけるシンプルな食べ物だが、
実は注文がけっこう厄介で、シロウトが手を出すとイタメにあう。
というのは大げさだが、知らないで注文すると店先でかなりドギマギすることは確かだ。
タヌキやキツネといった『立ち食いそば』にも似たシンプルな麺類だが、
まず4~6種類ぐらいある麺を選ばなくてはいけない、「そば」「うどん」のレベルじゃない。
中華麺の細いの、幅広なの、米麺タイプの太いのや細いの、それに素麺に似たものもある。
さっき告げた『ミーフン』は細めのビーフンのこと、こいつはスープを吸い込むさっぱり系ね。
気の利いたフードコートなどには店先に麺のサンプルが並んでいたりするが、
屋台やホーカーズでは注文と同時に麺の種類を告げなくてはならず、
アマチュア(誰が?)はメニューなどない店先でオロオロする破目に陥るというワケ。
試練はまだ終わらない、続いて『ドライ』か『スープ』かを選択しなきゃ。
『ドライ』なら茹で上げた麺にソースをかけてくれる『釜茹で』方式で、
『スープ』と告げれば日本のラーメンと同じく、茹でた麺がスープに浸ってやってくる。
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シンガポールで暮らすことになった際、最初は昼飯にこいつを頼むのすらおぼつかなかった。
ランチタイムで混み合うホーカーズでは店のおばちゃんは客をさばくのに躍起になっていて、
ドンくさいこちらの注文なんか待ってくれない。
「はい、なに?」「ドレ?」「ナニ?」ってな感じでガンガン押されるので、
来星したばかりのアマチュアはズンズン気後れするわけだ。
おばちゃんの動きを止めるほど英語ができるわけではないし、
働く人の流れを止めてしまうような振る舞いをするにはあまりに日本人的な気質が顔をのぞかせるし、
初めはおばちゃんのお好みで作られた『フィッシュボール・ヌードル』をただ食っていた気がする。
そのうち『ドライ』にしてみたり、麺を選んでみたり、
通ぶってアレコレやってもらって、不味くなったり、なんてしくじりもあったっけ。
4リンギットの『フィッシュボール・ヌードル』を啜りながら、そんなことを思い出していた。
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Selamat Malam @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
夕食になにを食べるか考えながら、市場をブラついていると日が傾く時間になっていた。
夕陽の赤が空だけでなく海も染めてしまうような強さであたりを色鮮やかにしていく。
ラブアン島で早めのランチを取っただけだったので、燃料はすでにエンプティで、
すぐにでも胃袋になにかを放り込みたかったが、空を眺めていたいという欲求が食欲を押し留めた。
コンクリートの堤防に腰を下ろし、赤い彩をゆっくり眺めることにした。
あまりに鮮やかな色合いなので、何枚も写真を撮りたくなるが、
なにをどう切り取っても眼の前にあるのは海と空、
ファインダーには変わり映えのしない風景が映り込むだけだ。
枚数を気にしないで取れるのはデジタル・カメラの強みだが、
大抵はあとで見返して自己嫌悪に陥るのが関の山、
撮影者の興奮とは裏腹に、自然を撮るというのはけっこう厄介だったりする。
美しさをアレコレ語る言葉も持たないので、月明かりまでの時間をみなさんに直接お届け。
初心者でも安心 格安SIM・格安スマホのスタートガイド/IIJmio
Night Market (旧Pillipino Market)
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Pasar Besar @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
16:20、コタ・キナバル(KK)の港に帰り着いた。
船は定刻通り、13:00にラブアン島を出発、
客室で強烈なエアコンに冷やされながら、文庫本のページを進めていると、3時間半かかって到着した。
行きより1時間多くかかっているのは潮の流れのせいだろうか、あるいは風が強かったのか。
いずれにしろこれで一泊の「海外旅行」は完結だ。
港から歩いて宿に戻ると同じ部屋をアレンジしてくれた、これも客が少ないオフ・シーズンの恩恵かな。
預かってもらっていたバゲージを部屋に放り込むだけで、すぐに夕方の市場に繰り出した。
海沿いの『Central Market(Pasar Besar)』の裏手に広がる魚市場が通称『Wet Market』、
数日前の昼間に訪れた際は威勢のよかったエリアだが、すっかり眠りに就いていて、
ニギヤカさは隣の露天のエリアに移っていた。
そこの屋台には豪華なシーフードが並び、それらや肉を焼くバーベキューの煙が激しく辺りを包んでいた。
てっきり観光客がシーフードのディナーに高い金を費やしているのかと思いきや、
テーブルを囲んでいる中には地元の家族連れがけっこういることに気づいた。
どうやら当たり前のように食事にくるエリアのようだったが、
いずれにしろひとりでシーフードにカブりつくのは少しばかり気が引けていた。
煙の中ではモスリム用に一定の作法が施された「ハラル」と書かれた看板がぶら下げられ、
焼き方が荒っぽいのか、安い肉で脂が多いのかわからないが、
辺りは煙幕で包まれたかのように前が見えないほどの煙で白くなっていた。
こうなると肉を燻しているのか、人を燻しているのか、わからないような有り様だ。
口元にバンダナを巻き、煙たそうに肉を焼くおにいちゃんが白い幕の向こうでにやりと笑っていた。
海沿いの『Central Market』を挟む形で、反対側には『Night Market』が広がっている。
かつてフィリピンからこの地に移住した人たちでニギワっていた市場なので旧称『Pillipino Market』、
「マレーシアなのに『フィリピーノ・・・』はおかしいだろう」ということで『ナイト・マーケット』と呼ばれるようになったとか。
こちらは野菜や精肉、フルーツが山のように盛られ、地元の人たちがそれを買い求めている、
値段交渉、あるいは世間話しか、丁々発止、アレコレおしゃべりしながらアチラコチラで買い物が続けられている。
キャッチコピーを記すなら「地元の夜の台所」という感じ、ああ、安っぽいコピー。
仕事帰りの人や子連れの女性が大きなビニール袋を提げて帰っていく。
人によってはマーケットの隣の船着場から出る水上タクシーに乗って、別の島へ渡って行く。
日が沈むこの時間、それぞれが家に戻って夕食の支度なのかな。
世界中どこを歩いていてもやっぱり市場はおもしろい。
吹きっさらしで剥き出し、やりっ放しのモノが並ぶだけの市場だが、そこには生活のエネルギーが溢れている。
パック詰めされたものを空調が効いた明るい蛍光灯の下で買い求めるのが当たり前の生活とは隔世の風景、
これも同じく21世紀の情景なのだが。
彼らに言わせると、ナニが添加されているかわからないパック詰めのモノよりも、
眼の前で捌かれる肉のほうが安全安心、健全だという。
ただし南の国では衛生面に不安があるけどね。
アジアに限らず、ヨーロッパでも日常生活から近い距離に市場がある。
もはやどの国、どの街にもスーパー・マーケットがあるけれど、
大きな街でも小さな村でもどこかで市場は開かれていて、地元の人で賑わっている。
パック詰め、大量生産、スーパー・マーケット・・・、
これってやっぱり冷蔵庫を発明したアメリカの文化だよね。
買い物自体は人にとって「快楽」行為、依存症になるほどの「快感」が伴うそうだけど
ムダ話をしながら買い物すると創造性が上がり、依存性は昇華する割合が増えるらしいです。
クリックひとつで買い物できちゃう時代、人との交流がメンドくさがられる昨今、
市場は古くから連綿と続く商習慣だけあって、人にも心にも優しいというわけか。
なんとも時代に抗っていていいよね。
とはいえ、市場の値段表示はほとんどキロ単位、旅行者としては手を出しづらいのだけど、
ガンバって踏み込んでみると、やっぱり人と人とが売り買いする商習慣の良さが顔を覗かせる。
果物を少しばかり買いたい、と告げると、質のいいのを見繕い、手際よく袋に放り込んでくれる。
値段もざっくり、キリのいい数字をくれたりしてね。
余所者の旅行者としては「みなさんの日常生活をジャマしてすみません」という感じでしかないですが、
意外にも市場の人たちは明るく陽気に受け入れてくれる。
客であることに変わりがないからか、あるいはヘンな外国人を面白がっているだけなのか、
その理由は市場で働いてみないことにはわからないけれど。
朝食代わりにマンゴーを購入、ドゥリアン食べたかったけど宿に持って帰れないからね。
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Labuan @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
4月2日 -Day3-
スコールがすべてを洗い流してくれたのか、すっきりと晴れた。
今日はブルネイへの船旅、「海外旅行」へ旅立つ。
必要なものだけをデイパックに詰め込み、7:30にチェックアウト。
宿にキャスター・バッグを預け、徒歩で街の東にあるフェリー・ターミナルへ向かった。
朝だというのにすでに蒸し暑い中、15分ほど歩き、8時前にチケット・ブースに到着。
ブルネイに向かう直通のフェリーはなく、
ラプアン島というマレーシア領の島で違う船に乗り継ぎ、向かう形のようだ。
KK~ラブアン島、ラブアン島~ブルネイのチケットが合計63,60RM(≒1990円)、
と表示されている。
「往復チケット、ないの?」
「ないわ。でもブルネイまで通しで買うと60RMで買えるわよ」
「じゃあ、それください」
コーヒー1杯分お得になる通しのチケットを購入。
マレー・リンギットでまとめてチケットを買えるなら、
通貨が変わるブルネイで負担が減るな、と目論んだのだが、そううまくはいかなかった。
外貨両替を少なく済ませられるとラクなのだけどね。
乗船前にカンタンなパスポート・チェック、
船内は1等が2階、2等が下のシートと分けられている。
いちおう指定席が割り当てられているが、空席は多く、ゆとりのある席を陣取った。
これまたオフ・シーズンの恩恵かな。
9時過ぎにフェリーは動き出し、11:30にラブアン島に到着した。
ボルネオに向かう船の時間は13:20、
少しばかりの上陸、冒険の時間が与えられたわけだ。
島は小さく、当然、町も小さい。
フェリー・ターミナル前には免税店が軒を連ねていて、
小さな町に免税店しかないのではないか、と思わせるほど似たような店が連なっていた。
この島は「フリー・ポート」とされていて、全体が「免税島」と化しているのだが、
通過するだけの旅人がウィスキーのボトルが並ぶだけの店先に興味を惹かれるはずもなく、
どこかWi-Fiでも拾えるカフェか、食堂を探そうと、それらを無視して小さな町を歩いた。
写真を撮りつつ歩いていると、ほとんどの通りを歩きつくしてしまった。
昼時、ということもあり、カフェでなく食堂をチョイス。
オカズを選ぶ「ぶっかけ飯」、牛肉の炒め物とインゲンを選び、テ・ペンを頼んで10RM。(≒310円)
エアコンが効いた食堂だったのでちょっとお高め。
なにせ一番熱い時間、エアコンが恋しくて仕方ないので値段の問題ではない。
食後もそのまま読書で時間をつぶし、しっかり熱さを避けた後にフェリー・ターミナルへ。
「あっちで『PORT TAX』払ってきて」
入口で通しのチケットを見せるとそのまま突き返された。
港湾使用料のようなものだろうか、別の窓口で5RMを払い、
そのレシートを差し出すと今度は関門突破、船に向かうことに。
乗船前に空港と同じような出国カウンターがあり、そこでパスポートにチョップ(スタンプ)をもらう。
考えてみたらここでマレーシアを出国するのだ、さっきのは出国税のようなものか。
これにてマレーシア出国完了。
ふたたびの船旅は2時間弱、15時過ぎにブルネイの港に到着した。
入国手続きのカウンターは2つしかなく、行列している。
少しだけ並び、少しだけ質問され、少しだけ怪しまれ、ブルネイに無事入国。
これで44ヶ国目を踏破かな。
船での越境経験を思い出す。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-25 香港~マカオ、
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2011-01-10 香港~珠海、
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-05-10 福岡~釜山、
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-06-01 タンジェ~アルヘシラスなんてのもあったな。
久しぶり、船での国境越えだ。
外に出るとフェリーの客はすでに去っていて、閑散としていた。
一ヶ所しかない両替所でリンギットをブルネイ・ドルに替えてもらう。
手元には$20がやってきた。
どういうわけかブルネイはシンガポール・ドルと同じ通貨レートを利用しており、
また実際にシンガポールの通貨も使える、というオモシロイ国。
シンガ・ドルならこちらにとってはわかりやすいので都合よい。
フェリー・ターミナルの前の車回し、
そこに首都『Bandar Seri Begawan』(バンダル・スリ・ブガワン)へ向かうバスがやってくるはずなので、
歩みを進めると、欧米系の旅行者が互いに距離を置き、所在無げに座っていた。
「タクシー?」
「うん、いらない」
世界中の「ターミナル」と呼ばれる場所には例外なくいるタクシーの客引きを軽くあしらっていると、
後ろから声をかけられた。
「市内行きのバスはここに来るのかな?」
ヨーロピアンだろうか、大きなバックパックを背に語りかけてきた。
「だと思うけど。わたしも初めてきたので確かじゃないよ」
そう答えるとタクシー・ドライバーが口を挟んできた。
「バス、ここ、クル」
客引きをしているくせに教えてくれる人の好さ、アジア人のこういうのんきなところが好きだ。
「らしいですね、ここで待ちましょう」
ドライバーの言葉を真に受け、彼は荷物を地面に下した。
船での越境、未踏の国を訪れる短い海外旅行はまだ終わらない。
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Alamak @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
午後、雲行きが怪しくなったので避難した。
部屋に着くと間もなく、雲が辺りを覆い、スコールが屋根を叩きはじめた。
ランチ後のコーヒーを飲みながら、ロビーでネットにアクセス、
雨の様子を伺うが、イキオイはおさまりそうにない。
スコールに抗う気もおきず、予定なしのいい加減さで部屋に上がり、午睡を決め込んだ。
結局、暗くなるまでスコールは降りやまず、20時になってようやく外に出ることができた。
夕食を求め、メイン・ストリートを歩くが、
コタ・キナバル(KK)は夜が早いらしく、ファスト・フードやカフェを残し、
普通の店と同じように食堂の類いまでが片づけて店じまいをはじめていた。
昨夜の出来事を思い出し、宿の向かいの食堂へ向かう。
食べに行くと約束したこともあり、助けてもらった礼もあらためていいたかったのだが、
肝心のオッチャンはおらず、肩透かしを食らった形。
それでも義理は果たしておこうと通りを見渡せる表のテーブルについた。
グルメから家電まで!ポイントもたまるYAMADAモールが安い!
「なににしますか?」
飾り気のない食堂だが、レストラン形式のメニューがあり、店員がそれを差し出す。
旅行者が多いのだろう、メニューにはわかりやすく英語で書かれていた。
「『カイラン』ある?」
『カイラン』はアブラナ科の菜っ葉でキャベツやブロッコリーの仲間らしいが、
チンゲンサイのように日本では一般化していない。
ほんの少し苦みがある葉は噛みごたえがあり、野菜感が強い緑黄色野菜、
シンガポールやタイでは欠かさず、頼んでしまうお気に入りのひとつだ。
そいつ(6RM≒180円)とナシゴレン(6RM)を注文した。
それにしても旅先となると野菜が欲しくなるのは日常生活の不摂生が祟っているのだろうか。
「飲み物は?」
「『テ・ペン』、ある?」
それまで英語でオーダーしていた外国人の口から、
思わぬ単語が出てきたので店員のニイチャンは驚きの顔をしている。
「できますよ。でもなんで『テ・ペン』なんて知ってるの? マレー語わかるの?」
「シンガポールにいたことあるからね。
『テ・ペン』『コピー・ペン』『コピー・コソン』・・・当たり前に使うよ」
「ヘンな外国人ですね」
メニューを下げながら店員が笑う。
「『アラマー』~~」
その笑い顔におどけて言うと他の店員まで笑いだした。
「やっぱりマレー語、わかるんだ」
「いや、『アラマー』だけだよ。これ、日本語でも同じ意味なんだぜ」
「えええ、そうなの~。おもしろいね」
「あらまあ~」
「Alamak!!」
スコールのあとの心地よい風が吹き抜けていった。
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Mendadak @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
昼前の時間、スコールに出鼻をくじかれ、部屋で過ごしていた。
エアコン付きの部屋に荷物を動かし、軽い朝食を摂り、
コーヒーを飲んでいると激しいスコールが屋根を叩きはじめた。
吹き抜けのキッチンに飛沫が飛び込んでくるイキオイで、
とても出かける気にはならない。
コーヒーのおかわりを注ぎ、カップとともに部屋に上がり、読書タイム。
東南アジアの蒸し暑さもスコールの湿り気もない快適な部屋滞在。
わずか10リンギット(約300円)の差で手に入れられるのだから選ばない手はない。
といっても元の宿代が2,000円ぐらいなんですけどね。
コタ・キナバル『Stay In Lodge』で検索!
アジアでスコールに会うたび、シンガポールで働いていた時を思い出す。
ランチに出向き、スコールに降られるとオフィスに戻ることができなくなる。
「シャワー」と形容される激しい水しぶきは、
駆け抜けていこう、なんて甘ちょろい考えが通用する量ではなく、
軒先でただボー然と止むのを待つしかない。
無謀にも走り出せば、頭や肩を叩かれるだけでなく、跳ね上がりが膝下まで捕まえてくる。
たいていは白旗上げて、オフィスに電話を入れることになる。
すると上司は気にも留めるわけでもなく、傘を持たない不用意さを詰るわけでもなく、
「止んだら戻れ」ぐらいの感じで答えてくる。
自然には適わないさと甘いのか、シンガポールだからルーズなのか、正解はわからない。
10分も待っているとシャワーはおさまり、
雨だれの中を走れるぐらいになるのがアジアのスコール、雨宿り人もそわそわと動き出す。
モチロン空の差配なので30分経っても降りやまないスコールもある。
数ブロックの距離なのにタクシーを使ったり、
仕事が詰まってなければ、コピー・オーを注文し、あきらめて腰を落ち着けたり、
そのあたりはのんきなものだった。
シンガポールに限らず、東南アジアでスコールにあうとタクシーは奪い合い。
ビジネスマンが近距離移動にも使いだすので「空車」がまったくなくなる、というワケ。
タイだろうとマレーシアだろうと旅行の際は「タクシー欠乏症」にご注意のほどを。
本を読み耽り、小一時間もするとスコールはおさまった。
海辺にある市場へ向かう。
午後という時間が災いしているのか、市場のなかはなんとなくやる気ナシ。
それでも日常の食生活の片鱗や見慣れない不思議なアイテムに出会える市場は楽しい。
小さな市場はすぐに飽きて、街をぶらつく。
宿に沿って伸びるメイン・ストリートは短く、こちらもすぐに歩きつくした。
印象としては静かで穏やかな田舎町、人々ものんびりしている。
もちろん暑い昼間、人が少ない時間帯ということを割り引いて考えているが。
海辺に数軒並んているショッピング・ビルを訪れる。
さまざまな店が入り混じる複合施設ビルもアジア特有の情景。
フロアには間口の狭い店舗がゴチャゴチャと肩を並べ、地下にはフードコートがあり、
ビルとビルとはどこかのフロアの渡り廊下で繋がれていたりする。
この手のショッピング・ビルには決まって両替店の小さなカウンターがあり、
わかりやすいレート表が電光掲示されている。
似たような両替店が数店あるのが常で、レートを比較できるのも旅行者には利点。
一番レートのいい店で 1万円を差し出すと319リンギットが手元にやってきた。
(1リンギット≒31,35円)
昨夜の空港が2,000円で60リンギット、
空港レートは33,33円なので、間に合わせで替えてもらったにしては悪くなかったのね。
そうそう、市中の両替店を利用する際はかならずレシートをもらうことです。
ゴマかす店はレシートを出しませんし、
文句を言っても証拠がないので取り合ってくれません。
きちんと明示された金額を確認し、不具合があったらその場で文句を言いましょう。
そしてその場でお金をしまってからお店を去りましょうね。
けっこう多いんですよ、お金数えながら店出てくる人、パチンコの換金所じゃないんだからね。
見られてますよ、ダ・レ・カに。
買いたいものはもちろん、気を惹くものもないのでランチへ。
定番、定石、定例の『チキンライス』。
ジンジャーで味付けされた三角ライスがおいしい。
今でこそ普通に盛られるライスはその昔、ボール状に丸められていたとか。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2008-06-22 (オリジナル・チキンライス)
型どられたライスをみて、ここがマレーシアなんだと再認識。
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Selamat Pagi @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
4月1日 -Day2-
7:30に目覚めた。
深夜のアライバル&チェックインにも関わらず、
やけに早く目が覚めたのはフライトの疲れのせいだろうか。
あるいは東南アジア特有の湿った空気に揺り起こされたのかもしれない。
天井でファンが回るだけのガランとしたツインの部屋でボーっとしていた。
昨夜は閉め出しの悲劇から回避できた喜びが大きく、
案内されたエアコンなしの部屋に文句を言う気もおきず、頓着なしに横になった。
朝になればチェックアウトもあり、部屋も空くので、
エアコン付きの部屋に移動も可能だろうと、眠りを優先したのだ。
コタ・キナバル『Stay In Lodge』で検索!
少し早いかな、と思いつつも寝覚めのコーヒーが欲しかったので、
3階の部屋から数時間前に飽きるほど扉を叩いた2階のフロントに降りた。
昨晩、宿の中は静まり返っていて、
てっきりオフシーズンなので閑散としているのだろう、と思ったのだが、
フロントのある2階のフロアは宿泊客で賑わっていた。
フロント右手のキッチン・テーブルでは5人ほどがトーストに齧りついていて、
左手のソファーが置かれたリビングでは2人がTVに見入っている。
すべてがヨーロッパ系の客で出かける前の段階のようだった。
実はこの町ではダイビングやトレッキング・ツアーに出かける人が多く、
朝早い出発が多いため、夜の就寝も早い、ということにはあとから気づくわけですな。
他の客とアイサツを交わし、朝番のスタッフに声をかける。
「エアコン付きの部屋に移りたいんだけど」
「いいわよ。チェックアウトした部屋をいま掃除しているからあとで声かけるわ。
そこでコーヒーでも飲んでいて」
「ありがと。部屋があるなら、移動は急がないから」
深夜番の彼とは違い、愛想のいい女性スタッフがやさしく対応してくれた。
オンラインでブッキングする際、
「エアコン付き」を指定できれば話はカンタンだったが、それができなかったのだ。
そのため部屋移動の破目に陥ったわけだが特に焦りはなかった。
このあたりの融通が利くのがオフ・シーズン、
混み合うオン・シーズンではこうはいかないからね。
毎回、宿を選ぶのに優先することは「ロケーション」だ。
利便性が悪ければ旅先での貴重な時間を削ることになり、余計に疲れを生むことになる。
街のハズレでも駅までの道のりが近ければ楽だし、好きなスポットに近ければ動きは軽い。
コタ・キナバルにおいては小さな町なのでその中心に宿を絞った。
つづいて今回は宿でのんびり過ごすつもりでいたので「朝食付き」の宿を選択。
朝食が必要なのではなく、朝食付きならコーヒーやお茶などもあるだろうと踏んでのことだ。
カフェや屋台でも事足りるが、暑い中、出かけなくて済むのはありがたい。
そしてモバイルPC持参なので「Wi-Fi環境」。
残念ながらこの宿、フロントがある2階しかWiーFiは入らない。
部屋がある3、4階では使えないのだが、
コーヒー飲みがてらリビングに降りてくれば済むことなので、前の2条件を優先した。
安宿=最安値となると「ドミトリー」が候補ですけどね、いつもながらそいつは条件から除外。
部屋でくつろげないし、一眼レフ担いでの旅なのでね、貴重品管理がメンドウ。
それに相部屋ではエアコンの調整も好き勝手にできないしね。
「部屋、用意できたわよ。チェックする?」
クルクルとカギをもてあそびながらスタッフの女性が声をかけてきた。
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Kaunter Teksi @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
タクシーはクルマの少ない道を飛ばし、10分ほどで市内らしき場所に到着した。
ネットでブッキングした安宿の地図を見せていたので、
ドライバーは宿の真下の通りに横付けしてくれた。
「サンキュ」
そういって40リンギットを渡し、釣り銭の端数は受け取らずにおいた。
う~ん、距離からすると高けえなあ、タクシー。
と深夜の空港着で文句をいうほうがおかしいのだが。
あれ、深夜割り増しは取らなかったぞ、ドライバーくん。
階段を上がり、2階のゲストハウスの入口にあるブザーを鳴らす。
ブッキングの際、12時過ぎのアシアナ便で到着することは伝えてあった。
メールに返信はなかったが、深夜フライトの宿泊客にも慣れているであろうし、
開けて待っていてくれるだろうと、勝手にこちらで高を括っていた。
鉄格子の向こうのドアのその奥が事務所らしいのだが、
明かりは消え、真っ暗で、ブザーを鳴らし続けてもドアを叩いても反応がなかった。
10分ほど鉄格子の前で格闘してみたが、新たな展開があるとも思えず、
荷物をそこに置いたまま階段を降り、通りの向かいで営業している食堂に飛び込んだ。
「電話を借りれませんか」
「どうしたの?」
食堂のオッチャンが気さくに受け答えしてくれる。
「正面のゲストハウスに予約を入れていたんだけど開いてないんだ。
深夜便で到着することは伝えてあったので、待っていてくれるはずなんだけど」
「なるほどね。わかるからかけてあげるよ」
そういって携帯電話を取り出した。
「ダイジョウブ、そいつ友達だから」
こちらが不安そうな顔をしていたのかもしれない。
なかなか出ない電話を片手にこちらを安心させるかのようにオッチャンがいう。
3回かけ直し、ようやく電話口に受け答えがあった。
オッチャンがマレー語で小気味よく語り掛けている。
ああ、どうやら宿ナシにならずに済みそうだ。
「OK、ついてきなよ」
そういうと携帯電話片手にゲストハウスへ向かった。
階段を上がり、数度、ブザーを押すと眠そうな顔をしたスタッフが扉を開けた。
「こいつ、寝ると起きないんだよ。おまけに早寝だから」
寝起きのスタッフ、フライトで疲れたこちらを尻目に、
元気なオッチャンだけがニギヤかにまくしたてている。
「わ、やっと入れた。ほんと、テレマカシ(ありがとう)」
繰り返し礼をいうと照れくさそうにオッチャンはおどけてみせる。
「これでホームレスにならずに済んだね」
「もう遅いから、明日、お礼に食堂にご飯食べに行きますよ」
「ああ、いいね、それ。いつでも待ってるよ」
握手を交わすとオッチャンは機嫌よく手を振って店に戻っていった。
安眠をジャマされたスタッフは終始、機嫌の悪いまま、
宿の設備や部屋を最低限の説明で案内してくれた。
1:30、ようやくベッドに倒れこんだ。
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Fly to Borneo @Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
2014年の旅も恒例の「毎月ソウル」ではじまった。
初売りセールの激安チケットを合計金額11,100円でゲット、
フタを開けてみると大韓航空が割り当てられたので、
イキオイに乗って、1月分にあわせて2月の分も購入した。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2014-01-21 (初売りチケットでソウル)
3月は成田に新就航したバニラ・エアのプロモーション・チケットで訪韓。
合計金額9,610円のチケットで、
成田就航のその日に3月の「毎月ソウル」に飛んでみたりした。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01 (バニラエアでソウル)
それらのチケットを買う前、
2013年ラストの「毎月ソウル」を12月に完結させた頃だろうか、
マイレージに関する悲しいニュースが舞い込んだ。
ユナイテッドの『マイレージ・プラス』、
マイル換算率が1月いっぱいで悪くなるというもので、
いわゆる「改悪」というニュースだ。
なにせアジアのフライトがエコノミー・クラスだと、
30,000マイルから45,000マイルに。
ビジネス・クラスだと60,000が70,000になるというのだから、
まさに「改悪」なのですね。
これを受け、貯まりまくっていたマイルをまとめてチケットに変えることを決意、
仕事のスケジュールと睨み合いをしつつ、
また新しい土地、未踏の国を目指すかと、思い立ったわけです。
2010年のラオス、2012年にパラオ、フィリピンと
どういう巡り合わせか、偶数年にオフェンシブに動いていたんですね。
2013年なんてアメリカ取材の話も流れ、訪問国は韓国だけで完結してますしね。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-12-03 (ラオス紀行)
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04 (パラオ紀行)
オンラインで空席検索しつつ、4月にボルネオを目指すことに決め、
未踏の国・ブルネイも踏んづけてこようと算段。
合わせて6月にシンガポール里帰り、8月にバルカン半島周遊、
10月に再びシンガポールと空いているフライトのチケットをマイルで打ち出した。
4月 60,000マイル、
6月 60,000マイル、
8月 120,000マイル、
10月 60,000マイル とビジネスクラスでマイレージ大量消費です。
時系列からするとソウルネタなのですが、
そろそろネタ切れ、写真も新鮮味を欠いてきたようなので、
1、2、3月のソウルを後回しにし、
コタ・キナバル紀行のはじまりはじまり。
3月31日 -Day1-
成田の『ANAラウンジ』にいた。
ボルネオ島を目指す旅だが、スターアライアンス系列に直行便はなく、
ネット上で打ち出せるチケットはソウル経由のアシアナ・フライト。
未踏の地に向かう、というのに乗り馴れたいつものOZ103を待つという、
スタートはなんとなく緊張感のない状態ではじまった。
アシアナのビジネスクラス・チケットなので、
スタアラ系列の『ANAラウンジ』に入れる、というわけで、
今回は『PriorityPass』はちょいとオヤスミ。
ボーディング・パスかざし、『ANAラウンジ』にてリラックス。
13:30のフライトで仁川空港に飛び、定刻の16:00に仁川空港アライバル。
仁川ではプライオリティ・パスでも入れる『アシアナ・ラウンジ』でトランジット・タイム。
19:30のコタ・キナバル行きのフライトは少し遅れて出発した。
利用客も少ないのだろう、A321-200という中型機、
ビジネスクラスなのにディスプレイもないという古い機材でちょっと残念。
寝るには早過ぎ、本を読むしかないのだが、
本を消化し過ぎるとこの先の旅路に支障が出る、
そうなると音楽を聴いてやり過ごすしかなかった。
コタ・キナバルには40分ほど遅れて到着、すでに日付は変わっていた。
国際、と名はついているが地方空港のように小さな到着ロビーはなにもない上に、
すべての店と窓口はすでに閉まっている。
マレーシアの通貨リンギットは持ち合わせていないし、
市内への交通手段もよくわかっていないので、着いたら誰かに尋ねよう、と思っていた。
深夜着ということはわかっていたので、
この時間帯ならタクシーだろうな、とアタリはつけていたが、こうまでひと気がないとは。
聞こうにも到着客が去った空港内にはその相手がいなかった。
唯一、開いていたタクシー案内のガラス窓に話しかけた。
「市内に行きたいんだけど」
「この時間ならタクシーだけね」
「タクシー使いたいのは山々なんだけど、リンギットがないから両替したんだ」
「ATMしかないわよ。両替屋は閉まってるわ」
「だよね、試してみるよ」
ガラス窓の隣にあったATMに手持ちのクレジットカードを突っ込んでみる。
暗証番号を入れ、最低額を打ち込んでみたが、出るのはエラー表示だけだった。
もうひとつ向こうのATMはカードすら読み込んでくれない。
「ATMが使えなくて、リンギットがなくて、タクシーを使うにはどうしたらいい?
カード払いで行けないよね?」
あきらめ気分でふたたびガラス窓の向こうでスナックを頬張っている女性に話しかけた。
「タクシーが必要ならココで両替してあげるわ。いくら替えるの?」
メンドくさそうに女性は電卓を叩いた。
(両替してくれるなら最初から言ってくれよ)
空港から市内へのタクシー料金の相場は30リンギット、というハナシ。
すでに深夜なので50%の割り増しがかかるかもしれなかった。
「2000円だけ替えてくれれば足りるよ」
タクシー代に現金がないことにはどうにもならない。
着いてから飲み物ぐらいは買いたかったのでレートの悪いことには目をつぶっておいた。
2000円は60リンギットに替わり、ひと安心。
女性はスナックを頬張る手を止めることなく、ドライバーを無線で呼び出した。
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かえります! Fly from Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
あっちこっちぶつかりながらも帰国日です。
昨日、同じルートでKKに戻り、
荷物を預かってもらっていた宿に戻りました。
別途、持ってきていたデイパックに、
着替えのTシャツとタオル、文庫本だけ放り込み、
短パンにTシャツ姿でブルネイに行ったわけです。
カメラバッグ下げているのが、唯一旅行者っぽいかったかな。
出発便が深夜1時発なので、5日がラストではありますが、実質、今日が滞在最終日。
ダウンタウンも市場も見尽くしてしまい、
今日はモスクを訪ね、主発までビーチで寛いでました。
あとはあっちこっちジャランジャラン、あ、これ、マレー語でブラブラすることです。
雑誌の「じゃらん」はこれ由来でっせ。
出発前も頭痛くて、片田舎の小さな町は最後まで時間の組み合わせが悪い。
1時のフライトなのに空港行きの最終バスは19:00がラスト。
当然、宿は昼の時点でチェックアウトしているので、
夜までの居場所はないわ、空港へのアクセス悪いわ、リンギットは残り少ないわ、
で、いろいろアレヤコレヤと考えてみるわけです。
特に見るものもやることもないので、こうなったら最後まで節約しきってみるかと。
安宿なので出発まで追加料金払ってデイユースでもいいかと考えたがヤメ、
空港までタクシー30RM、空港バスは5RM、
しかも宿の真裏から空港バスが出るというのでタクシーはヤメ。
市バスだと3RMぐらいで空港前の大通りに行けるらしいが、
これも20時ごろに終わっちゃうのでメリット少なくヤメ。
おまけに空港カウンターは3時間ぐらい前じゃないと開かないのでけっこうイタイ。
ちなみにダウンタウンから空港はタクシーなら10分ちょっとの距離。
え~い、こうなったら~~!
つーことで、早めに夕食食べ、19時のバスに乗り、空港ロビーで3時間待って、
搭乗券もらったらラウンジでシャワー浴びて、3時間過ごす、これが最終結論。
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夕方の時点で手持ちは20RM切っていたので、夕食をナニにするかとブラついていたら、
ようやく我が愛しの麗しく狂おしい『スイカジュース』発見!
その店は町中によくあるおかずを選んでご飯にかけてもらう「ぶっかけご飯屋さん」。
到着してからKKはもちろんラブアンでもブルネイでも探していたんだけど、
どういうわけかなかったんです、その場でジューサーしてくれるジュース屋が。
カットのフルーツは売ってるんだけど、ジュース屋が全然、ないんだなあ、これが。
残り少ないリンギットの中から4,80RMはたいて、『スイカジュース』ゲット。
帰る段階になってやっとアジアに来た感じがしてきた。
残りの少額でも夕食食えちゃうのが東南アジアでもあるわけで。
宿で荷物を回収し、空港バスへ。
こいつが快適で、19:20にターミナル1に到着。
ダメモトでカウンターにいたスタッフに尋ねると「アシアナは21時半頃開く」との情報。
お、意外と待たない、いいじゃん、いいじゃん。
出発ロビーで2時間過ごし、ボーディングもらい、先ほどマレーシア航空の「Golden Launge」に。
さすがに誰もいなくて、ラウンジ貸し切り、スタッフのほうが多いぞ。
シャワーを浴びて、髭剃って、短パンTシャツにお別れ。
あとはいつもの仁川空港を経由して帰国、ここは一応『毎月ソウル』。
今回の旅のお供本
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いってきます! Fly to Kota Kinabalu [Malaysia (Borneo)]
成田です、ANAラウンジにいます。
サクラが咲き、いいともが終わり、
消費税が上がって、MLBが開幕するという、
世間が忙しいであろう頃合いに旅に出ます。
いつものOZ103に乗って、ソウルに飛ぶのですが、
『毎月ソウル』じゃあないのですね、これが。
韓国には入らず、乗り継ぎだけ、
次の便で世界で3番目の大きさを誇る島、ボルネオ島を目指します。
え、それ、どこだって?
スマホ持っている方は検索しましょうね、検索。
スマホという名の鎖に縛られてない方にはご説明を。
といっても普通のケイタイでも検索はできるか。
マレーシアの島でございますね、一部分をブルネイとインドネシアも占めておりますが、
基本、マレーシア本土から東に離れた巨大な島、そのなかのコタ・キナバル(KK)に飛びます。
ボルネオは幼い頃(いくつだよ)から愛読の景山民夫のエッセイにもちょくちょく出てくるので、
かねてから興味があったのですが、なかなか行く機会に恵まれず、
頭のどこか片隅に引っかかったままの土地だったんです。
2月以降、ユナイテッドがマイレージ換算を上げる、というので、
シンガポール便を複数おさえるのと同時に、思い切ってボルネオにも飛ぶことにしました。
最近、知らない土地に行ってないし。
『スター・アライアンス』でKKを目指すとなると直行便はなく、必然、ソウル経由。
で、昼に成田を飛び立ついつものOZ103・・・となったわけです。
乗り継ぎ便でもマイルは変わらないので、ひと思いにビジネス・クラス、
30,000マイルx2=往復を消費したわけです。
エコノミーだとこの半分、往復で30,000マイルですが、
帰国便がコタ・キナバル午前1時発、というとんでもない時間だったのと、
4フライト乗るならオゴっちゃえ、ということで、『C』にしちゃったわけです。
ちなみに2月以降、同じルートだと5,000マイル上がっちゃいます、ヒドイでしょ。
ということで、いつもと異なり、アシアナの『C』なのでANAラウンジにいるわけです。
初めて利用しましたが、広くてきれいですね。
修行僧が挙って上級会員を維持するのがわかるような気がします。
名物うどんもズルズルっといってみました、機内食も出るのに。
まあ、こちらはそれほど熱意もお金もないので『Priority Pass』でも充分でございまする。
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仁川空港で3時間ほど待ち、19:30のフライトでKKへ、ちなみに3レターはBKI。
5時間半のフライトで12時ごろ到着予定ですが、
ブッキングした安宿、扉を開けておいてくれるかなあ。
ビジネスクラスで飛ぶくせに宿はゲストハウスという、変な旅行者ですな。
夜中の到着でリンギットも持ってないし、宿からメールの返事はこないし、
不安を抱えつつ、見知らぬ土地に飛び立ちます。
う~ん、久々、こういう感じ、見知らぬ土地はパラオ&マニラ以来か。
http://delfin2.blog.so-net.ne.jp/2013-07-04 (パラオ~マニラ~シンガ紀行)
でも乗り慣れた便なので、家を出るのも同じ時間だし、
乗り継ぎも馴れた空港とラウンジなのでイマイチ新鮮味に欠けますけどね。
さあて、どうなることやら。
いってきま~す!
出発前の空港でナニして過ごしていますか?免税店?カフェ?
格安航空券でもLCCでもビジネス・クラスのラウンジでビールなんていかが?
「プライオリティ・パス」の情報詳細はこちらをご覧ください ↓
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17
各都市ラウンジ利用報告
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-01-28 NY (EWR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-03-13 NY (EWR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-03-14 LA (LAX)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-05-07 ソウル (ICN)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-05-11 ソウル (ICN)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27 ロンドン(LHR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04 ダラス (DFW)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-01-28 バンコク(BKK)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17 成田 (NRT)
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