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Goodbye Sweet Home @Denver -完- [Denver (U.S.)]

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10月30日、まだ暗い早朝に空港へ向かった。

昨夜は観光局のスタッフの招きで地元人気一番のスシ・レストランへ。
月曜日だというのに予約客で満杯で、デンバーのスシ・ブームは思った以上に熱いようだった。
しかし日中のほとんどを自転車巡りに費やしたせいか、酷く疲れてしまっていて、
その熱気に抗う気力はなく、客を掴まえて話を聞くようなエネルギーが残っていなかった。
22時頃、宿に送ってもらったのだが、部屋に上がると出発の荷造りもせず、
そのままベッドに倒れ込んでいた。

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半開きのまなこでなんとか4時にタイマーをセットしたのだけは覚えている。

その音で目覚めるとベッド脇にある大きなバスタブに湯を張り、頭まで浸かって目を覚まし、
バゲージを詰め込み、ダイニングに降りた。

「おはよう。コーヒー、淹れてあるよ」

前日、夕食に出かける前にエアポート・シャトルのピックアップが5時半に来ることを告げると、
宿の主人は「朝食は出せないけど、コーヒーぐらいは淹れるよ」と言ってくれていた。

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「朝、早いのにすみません」

「いやあ、朝食出せなくてこちらこそすまないよ」

「おいしい朝食が食べられないのは残念ですけど、
 コーヒー、好きなのでうれしいです」

大きめのマグに熱いコーヒーが注がれた。

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「ぜひまた朝食を食べにデンバーに来てください。
 フライト、嵐の影響ない? 今朝は少し冷えるね? こちらで火に当たりなよ」

そういってリビングの暖炉の前に誘ってくれた。
季節外れのハリケーン・サンディが数日前から東海岸を襲い、
昨日はNYの空港などでフライト・キャンセルが相次いでいた。

「こちらもまた来られることを願ってます。
 ここの宿がとても好きになりましたし、デンバーの街は日本人にはいいですね。
 安全だし、キレイだし、NFLもNBAもMLBもすぐそばにあるし」

「パンでも齧りながら空港に行くかい?」

「いえ、空港のラウンジが使えるので、そこで軽く食べますから。
 でもコーヒーがホントおいしくてうれしいです。
 そうそう、2013年にはユナイテッドが東京~デンバーの直行便を就航させますし、
 それにブロンコスは調子がいいので、取材ネタもたくさんあるのでせひまた来ますよ」

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「じゃあ、また泊まりに来なよ。
 うん、じゃあ、記念じゃないけどそのマグ、あげるよ」

こちらが暖を取るように両手で持っていたマグを主人が指差した。

「わ。すごいお土産、もらっちゃったな。ホント、ぜひまた来ないと」

「ん、ピックアップが来たみたいだよ」

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「では、また会いましょう」

「Have a Good Flite and See You!」

左手にマグ、右手で握手、あたたかい旅のエンディング。




筆者注;
2013年3月デンバー就航の目玉として、787の導入が予定されていたが、
新機材は相次ぐトラブルに見舞われ、日本のニュースでも繰り返し取り上げられた。

マニングを迎え入れたブロンコスは2013シーズンも好調で、
2014年2月NYで行われたスーパーボウルまで駒を進めた。


ミネアポリス/デンバー取材行

2012年10月24日15:55 NRT~13:45 IAH
             16:19IAH~19:12MSP
      10月27日10:57MSP~12:08DEN
      10月30日08:20DEN~09:44LAX
             12:00LAX~16:10NRT (31日到着)


― 完 ―


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Downtown Cycling @Denver [Denver (U.S.)]

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アメリカのダウンタウンの中心、起点といえば「ユニオン・ステーション」、ここデンバーではただいま改装中。

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ロンドンやパリではじまったキヨスク・スタイルのレンタル・サイクル、アメリカ各都市にも拡大中だ。

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コンベンションセンターを覗き込むクマ。ダウンタウン各所にあるオブジェの中でもっとも有名な作品。

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こんな感じでダウンタウン各所に美術品やオブジェが鎮座している。

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ダウンタウンの西には小川が流れ、川沿いの遊歩道ではジョグやロードバイクで心地よく風を切る人が多い。

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MLBロッキーズのホーム『クアーズ・フィールド』はダウンタウンの徒歩圏内。

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NBAナゲッツのホーム『ペプシ・センター」はダウンタウンとマイルハイ・スタジアムの中間に位置する。

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貸し自転車のキヨスク・スタンド。カードがあればすぐに借り出せ、30分以内で次のスタンドに乗り継げば無料です。

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高地トレーニングで有名なボゥルダーはすぐ隣の町。もちろん1600mのこの街も充分トレーニングになる標高だ。

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州会議事堂裏手のアップタウンにあるデンバー大聖堂。http://www.denvercathedral.org/


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Bed and Breakfast @Denver [Denver (U.S.)]

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10月29日月曜、引き続き晴天で風が心地よい。

朝食のため、ダイニングに降りた。
リビングの暖炉には火が入っていて、
その脇では朝食を終えたほかのお客さんがコーヒーを飲んでいた。
いい天気とはいえ、初冬ともいっていい時季、室内は少しばかり冷える。

「おはようございます」

「おはよう。こちらで火にあたる? 席、空けるわよ」

「いえ、あちらで朝食をいただくことにします」

同じ宿に泊まっている、というだけで家族のように会話が交わされる。
こういうのはホテルでは味わえない、小さな宿ならではの魅力だ。

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「卵はどうする?」

「選べるんですか?」

キッチンから顔を出した宿の主人が問いかけてくる。

「サニーサイド、スクランブル、オムレット・・・」

「おお~。じゃあ、オムレットがいいですね」

「中身は? トマト、マッシュルーム、ホウレンソウ・・・」

「え。中身も選べるの? じゃあマッシュルームとほうれん草を」

観光局のスタッフが「朝食が楽しいわよ」と言っていたのを思い出した。
B&B(Bed&Breakfast)なので朝食がつくのはあたりまえなのだが、
ここまで手厚いサービスがあるとは。

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「コーヒー? 紅茶? ジュースはなににする?」

「コーヒーはブラックで。ジュースはトマトがいいな」

「OK」

そういうとエプロンをした主人はキッチンへ戻っていった。
入れ替わりにコーヒーポットを持った奥さんが入ってくる。
気分的にはこの家の子供にでもなったような気分だ。

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「どうぞ。コーヒーはポットにあるから好きなだけ飲んでね。
 そういえば昨日は随分、遅かったみたいね」

「試合終了後、ロッカールームでインタビュー取ったり、
 試合のデータをまとめたり、ゲームが終わってからが長いんですよ」

「大変ね~。それで夜中までいなかったのね」

サンデーナイトやマンデーナイトのゲームはTVのプライム・タイムに合わせているため、
試合終了が23時や日付が変わるなんてことはザラだ。
そこからフィールドでの取材、ロッカールームでのインタビューをこなすので、
当然、帰る頃のスタジアムはひと気がない状態になる。
地元の記者たちはクルマで来ているので、おかまなしにそのまま記者席で記事を書き続け、
そんな彼らを残し、こちらは深夜に記者席を立ち去る、というのが現地取材の常だ。

「まあ、それが仕事ですから。
 とはいえ、ダウンタウンに戻るのもライトレールで10分ぐらいだし、
 この街は夜中に歩いても危なくないので、気が楽ですよ」

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「コチラ、NFLの取材で、日本から来ているんですよ」

奥さんが朝食を食べていたほかのお客さんに勝手に紹介をはじめた。
淹れたてのコーヒーを楽しむ間もなく、インタビュー・タイムに突入、
質問攻めとも言ってもいいぐらいの注目を集めてしまった。

彼らにしてみれば、極東からNFLの取材に来ること自体が奇妙奇天烈なのだろう。
あるいは動物園のパンダより希少種かもしれない。

それでも一人の宿泊ではこういう時間は稀で貴重だ。
話し相手がいることは楽しいし、現地の人相手に気持ちも解れる。
それにこちらの人が日本をどう見ているか、あるいはNFLをどれぐらい好きか、
なんていうのも隠れて取材ができたりするわけで。

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アジア人の男がひとり、なんてのは傍目からするとそれだけでアヤシく、
こうして身分照会と宿の人の保証が付くだけで、
周りの警戒心は大いに薄らぎ、溶け込みやすくはなる。

朝食のプレートがやってくると節度ある大人たちは口を噤んでくれた。


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Sunday Night Football @Denver [Denver (U.S.)]

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エンドゾーンにある『プレイ・クロック』。次のプレイまでの時間を表す、フットボールでは重要な時計。

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ブロンコス・オフェンス陣。記者席から300mmのレンズでこんな感じです。

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オーディブルでプレイコールを変更中。このときは『オマハ』カウントでなく、『ハリー』カウント。


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スタンドのファンたち。夜になるとさすがに冷え込むので、着込んでいる人が多い。

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ゲームが終われば、敵も味方もナシ。かつてのチームメイトもいれば、大学の同級生とも久々のご対面。

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TV局のインタビューを待つチャンプ・ベイリー、「マニング、早く終わんないかな」。

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最初にヘルメットにロゴを入れたのはラムズ。そこから他のチームにも広まった。

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「-eaux」は「オー」というケイジャンの名に多い綴り、「G」をつけて「Go」をケイジャン風に表記したものですね。

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試合後のスタンドを一枚。カレはブロンコス、カノジョはセインツ・ファンなのね。

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ゲームが終わるとフィールドは静寂に包まれる。


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Before Kickoff @Denver [Denver (U.S.)]

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秋晴れのデンバー、フットボール・シーズンにしては暖かすぎ。

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こちらの人はのんきなのか、Kickoff30分前でもスタンドが埋まっていない。

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試合前のセレモニーとして、チーム・マスコットの白馬『Thunder II』がフィールドを駆け巡る。

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ここからホーム・チームの選手が入場してくる。アウェイの選手はサイドラインの通用口から、と待遇が違う。

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10月は『乳がん撲滅キャンペーン』ということで、ブロンコス・チアも選手もイメージカラーのピンクをまとう。


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US Air Forceのパラシュート・セレモニー。ゲームごと、さまざまな催しが企画されている。

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準備万端、スモークや火が焚かれ、声援とともに地元選手がフィールドに姿を見せる。

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コイントス・セレモニーにはOBが招かれ、ファンの郷愁を誘う。

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ピンクリボンをアピール。もうすぐゲームがはじまるのにスタンドはご覧の状態でのんきです。

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得点が入るとセレブレーションの花火が上がる。モチロン地元チームだけですよ。


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Tailgate Party @Denver [Denver (U.S.)]

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『マイルハイ』はこのスタジアムの通り名でもあり、スタジアム周辺の道路にはその名も記されている。

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ビール片手に試合前のコミュニケーション。案外、試合には行かずにここで楽しむ人も多い。

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おそらくスクールバスをペインティングしたもの。ゲームに来るのはいいけど、普段どこに停めてるの?

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古くはコーンの粒を入れた布袋を穴を狙い、投げる『コーンホール・ゲーム』。デカめのお手玉を放り投げると思ってください。

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チームの愛称でもある『ブロンコ』は北米西部平原産の野生馬のこと。スペイン語で「荒々しい」の意。

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GO!BRONCOS! Victory!
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こちらは本格的なキャンピング・カー。モチロン反対側ではBBQが展開しておりました。

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GO!BRONCOS! ハロウィンでなくてもGAMEDAYにはこういうファンがたくさんいます。

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GO!BRONCOS! キャンピング・カーならアウェイのゲームにも駆けつけられるよね。


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Sports Authority Field at Mile High @Denver [Denver (U.S.)]

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スタジアムへはダウンタウンから路面電車のライトレールで安くて手軽に向かえる。

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数々のスタジアムを見てきたが、その中でも屈指の美しさを誇る。背後のロッキー山脈の遠景が花を添える。

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『スポーツ・オーソリティ・フィールド・アット・マイルハイ』、冠スポンサーのせいでスタジアム名長すぎ。

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熱狂的なファンはモチロン、家族連れ、カップルも多いのがNFLの特徴、チーム・ジャージは忘れずに。

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目の前の駐車場では朝から『Tailgate Party』で盛り上がるファンが多い、This is the NFL。

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コスプレに身を包むファンも多い。わずか8試合のホームゲームはファンには特別なお祭りなのだ。

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これ、お店じゃないのです、自分たちが楽しむためのスペース。

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「なんの仲間?」と尋ねたら、「知らないもの同士、勝手に集まっているのさ」とのお答え。

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これも出店でなく、自分たちで楽しむためのBBQバス。デンバーはやたらとバスが多かった。

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『The Drive』はかつてのスーパースター・ジョン・エルウェイが刻んだ逆転劇。YouTubeで観られます。


Sports Authority Field at Mile High


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Residential Street @Denver [Denver (U.S.)]

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ダウンタウンでランチに『パッタイ』を頬張った。

モールにチェーン店であろうタイ料理のファスト・フード店があり、
思わずそこに引き込まれた。
ござっぱりした明るい店内は女性客が多く、
不慣れな箸と格闘している人もいれば、当たり前のようにフォークを使う人もいた。

そういえば昨夜のディナーで「デンバーで有名な料理と流行りの料理は?」と尋ねたら、
「スシとサシミ」という意外な答えをもらったのを思い出した。
標高1600mのこの街でなんともフシギな答えだったが、
西海岸で獲れた海産物は新鮮なその日のうちに空輸されてくるそうで、
レストランが建ち並ぶ通りには「SUSHI」の文字がアチラコチラに目立っていた。

この街は歴史も浅い中規模都市なので、伝統的な料理があるわけでもなく、
また移り住んできた人も多いため、食べ物にあまり垣根がないらしい。
日本料理はまさに最先端のトレンドで、
タイ料理などはそれを追うムーブメントのひとつなのかもしれない。

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並びのカフェでは奇妙な一団に出会った。

「日本の雑誌なんだけど、写真いいかな?」

「ええ~、日本の? そりゃあ、クールだ。
 おい、みんな集まれよ、日本からの取材だってさ」

そういうと互いに声をかけ、おどけたポーズをとってくれた。

「いつもそんなカッコで試合に行くの?」

「いや、ハロウィーン・ウィークエンドだからさ。
 職場の仲間で挙って揃えてみたんだ」

彼らはレストランのオーナーやマネージャーで、
今日のゲームに合わせて、コスプレとメイクを施したらしい。
(彼らの写真は本誌にも掲載され、現地の放送でもバッチリ写されていた)
NFLにはこんな楽しみ方もあるのだ。

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部屋に戻り、荷物をまとめ、チェックアウトを済ませた。

今日は観光局オススメのB&B(ベッド&ブレックファスト)へ移動。
宿はダウンタウンから州議事堂の裏手にある住宅エリアにあるのだが、
タクシーで行くには近すぎ、歩いていくには遠いという距離だった。

とりあえず、モールを走る無料のシャトルに乗り、終点へ。
といっても2ブロックほどしか進んでないのだが、
天気がよく、いつものように荷物は少ないので、
なんとなく地図で掴んだ方向を目指し、そこからは歩くことにした。

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ビーチリゾートホテル  1,000円台~5つ星ホテルまで 

住宅街は静寂に包まれていて、街路樹の周りをリスが忙しそうに動き回っていた。

アメリカの街だとひと気のないエリアは怖い感じがするが、
デンバーの場合、ダウンタウンも穏やかだったので、不穏な印象は受けない。
それよりもアメリカで「B&B」といわれてピンときていない、という心情で歩いていた。
「B&B」といえばイングランド、その名残りのあるボストン辺りなら想像がついたが、
こんな西部の街で、という疑念で、しかもそれを観光局が勧めているのがさらにクエスチョン・マークだった。

キャスターバッグを抱え、穏やかな住宅街を進むとひときわモダンな家が現れた。

おお~。

さすが観光局が推すだけある品格のある民家だ、小さな門の前に立つと疑念は一気に吹っ飛んだ。

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呼び鈴を鳴らすと玄関が開き、出迎えてくれた。

「予約の方? どうぞ、奥へ」

名前を告げると手慣れた感じで家の中へ導き入れてくれた。
玄関脇のフロント・デスクの奥のリビングでは暖炉に火が灯っていた。

「わ、暖炉だ、いいですね」

「部屋、まだ用意ができてないの。待ってくれます?」

「いや、荷物だけ預かってくれればいいですよ、これからゲームに行くので」

「あら、ブロンコスのゲーム? でも試合は夜じゃないの?」

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「キックオフは夜ですけど、取材なので早めに入るんです」

「じゃあ、荷物は預かっておくわ」

荷物を渡すと今来た道を戻る、目指すはマイルハイ・スタジアムだ。


Capitol Hill Mansion Bed & Breakfast Inn
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Dinner Time @Denver [Denver (U.S.)]

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10月28日日曜、曇っているが合間から覗く日差しはきつい。

標高は高いが気温的には我が地元と変わりがない。
湿度が低い分だけ、過ごしやすいかもしれない。

通常、日曜日はGAMEDAY、取材の際は朝からスタジアムに赴くのだが、
今回はサンデーナイト・ゲーム、夜の試合なので、
日中はダウンタウンの取材に時間を充てることにした。

昨夜は観光局のスタッフに招かれ、夕食をともにした。

地元の情報や流行、人気のスポットを教えてもらうには地元の人が最適。
それが観光局の人間ならさらに抜かりはない。

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ホテルのロビーで待ち合わせした後、
ダウンタウンのモールを歩き、その一画にあるレストランが連なる通りに向かった。

ビストロにも見える店構えは小さく見えたのだが、
中に入ると奥へ奥へと部屋が連なり、総数にするとかなりのテーブル数があった。

週末ということもあって、ほとんどのテーブルがカップルやグループで埋まっている。
誰もがちょっとしたドレスアップをしていて、シックな店の雰囲気に溶け込んでいた。
FarEastからやってきた小汚い物書きとしては肩身が狭iかったが、
その思いの通り、背中を丸めているとよけい卑屈に見えるので、
パリッとしたシャツとともに背筋もパリッと伸ばすことにした。

店内は間接照明で、日本のそれよりかも明らかに暗いのだが、こういう雰囲気はキライじゃない。

「ここは女性のオーナー・シェフが切り盛りしている店なの。
 だからインテリアにも気遣いがあって、とってもいい雰囲気なのよ」

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GW、夏休み、国内旅行を安く探すならじゃらん!

ウェイターに渡されたメニューをこちらに差し出しながら、観光局の女性スタッフがいう。

ご他聞に漏れず、こちらのメニューに写真はない。
その分、文章から料理を想像できるので期待感は膨らむ。
わからないものはテーブル担当に尋ねればいいし、
ギャルソン(ウェイター)ならメニューがどんなものか、どう調理されているかぐらいは知っているものだ。
客の注文をただ復唱し、ダレがナニを注文したかも覚えていないのはギャルソンとはいえまへんなあ。

ヨーロッパに出向くとツアー客が写真がないメニューに不平を漏らしていたことを思い出した。

わからないことはスタッフに尋ねればいいし、
言葉がわからないなら、ツアコンでもガイドにでも聞けばいい。
日本人はどうもこの「人に尋ねる」という行為がヘタな民族、
夫婦、恋人、お仲間同士でコソコソ、アーダコーダと相談している姿をよく見かける。
声を張って尋ねてもチャージがかかるわけでもなかろうに。

写真入りのメニューはたしかにわかりやすく便利かもしれないが、
残念ながら写真以上の料理が出てくることはない。
食堂のオヤジが撮った画ならまだしも、
たいがいはカメラマンが腕を凝らした写真はまさに「垂涎の一枚」だからね。
そうなると料理が出てきた時点で減点法導入、期待値は下がりっぱなし、
想像力を削る写真入りのメニューは好きになれない。

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「彼、以前はスポーツ・カメラマンをしていたのよ」

そういって彼女は遅れて来て席に着いた男性を紹介した。
テーブル越しに握手を交わし、名乗りあう。

「デンバーで?」

「いや、NY。こちらには仕事を変えて、数年前に移り住んだんだ」

観光局の人間とはいえ、見ず知らずの人と食事を共にするのは気が重たかったが、
元同業の人に助けられる思いがした、これで話題が尽きなそうだ。
もっとも観光局の彼女のほうがヘンなアジア人との食事に気が重たかったかもしれないが。

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「NYって、またメディアの先端の街で仕事されてたんですね」

「ヤンキースに張り付いてたよ、日本のファンもたくさん観に来ていたね。
 日本の人はベースボールが好きだし、いいプレイヤーも多いよね。
 ノモ、マツイ、イチロー・・・張り付いている日本人記者が多過ぎて閉口するけど。
 そういえば、この間のイラブのニュースは少し悲しい出来事だった」

「確かに。イラブの件は日本でもニュースになりましたよ。
 彼らを張り付いているのは『番記者』ってやつで日本から来ている新聞記者ですね。
 一度、マツイに取材したことありますけど、囲みの輪に入り込めませんでした。
 あれはこちらではちょっと異質な光景ですね」

「ヤンキース、好き?」

「いや、ボストンLOVEなので、あの縦縞は・・・です」

「え! そうなの? 実をいうと僕はボストン生まれさ。
 仕事とはいえ、ヤンキース担当は辛い仕事だったよ。
 じゃあ、乾杯しよう! Yankees Suck!」

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「あなたたち、なに盛り上がっているの? わたしも乾杯したいわ」

オーナーシェフと話し込んでいた彼女が席に戻ると、おもむろにグラスを持ち上げた。


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Mile High City @Denver [Denver (U.S.)]

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「マイルハイ・シティ」、標高1600mに位置するデンバーはこう呼ばれている。

1マイル=1,6kmとキリがいいのでこのアダナ、「the Mile High City」。
「the Windy City」「the Motor City」・・・アメリカにはニックネームがついた都市が多い。
さっきまでいたミネアポリスは「the Twin Cities」、有名なところでは「Big Apple」なんてのもある。

ホテルの前にはダウンタウンのメイン・ストリートが伸びていた。

一般車両が入れないように封鎖されていて、モール化されている。
そのモールを無料のバスが行き来しているのだが、
偶然にもミネアポリスのダウンタウンと同じスタイルをしていた。

中規模都市の流行りの形なのかとも思ったのだが、アメリカの他の都市では観たことがない。
偶然、似通った2都市を訪れていたのだ。

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モールを巡るのは後回しにし、州議事堂などが連なる公園に向かった。

マイルハイの標高を連想して、冷え込んでくることを覚悟していたのだが、
北のミネソタ州から南下してきた身にはコートの前を開けてもいいぐらいの陽気に感じられた。
10月下旬のフットボール・シーズンにも関わらず、
公園を駆け抜け、色づいた落葉を躍らせる風が心地よいのだ。

クラシカルな佇まいの州議事堂は象徴的なドームに化粧直しの覆いが被されていた。

観光シーズンが終わり、雪が来る前のこの時期に改修工事を済ませておこう、という算段だろう。
オフ・シーズンの街歩きはピーク・シーズンのような人の多さにうんざりすることはないが、
こういうシーンに肩透かしを食らうことがある。
とはいえ、人混みに苛立つことなく、ゆっくりシャターを切ることができるこういう時間が好みではある。

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公園では地面に落ちた紅葉の間をリスが気忙しそうに動いていた。

そこを抜けると凝ったデザインで建てられている美術館にご対面、
週末のためか、入口付近は家族連れで賑わっていた。
館内のメインホールにも人が多く、建物内にはボワンとした騒音が渦巻いていたが、
展示室に上がるとそには喧騒もなく、行列もなく、
走り回る子供もいなければ、叫ぶだけのバカ親もおらず、作品と静寂が出迎えてくれた。

静かな館内は上着を手にした大人だけの空間が広がっていて、
週末に心根をリセットする時間を提供してくれていた。

こういうところには思わぬ出会いもある。

モネの「ウォータールー・ブリッジ」。

日本ではそれだけで行列なすような作品が、ひょっこり展示されていた。
嗚呼、コーヒー代程度の入場料でこの喜び、嗚呼。

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ちなみに海外の美術館ではフラッシュを使わなければ、ほとんどの場所での撮影が認められている。
かつては日本人団体客が知らずにフラッシュを光らせ、注意されているシーンをよく見かけた。
操作を知らずにオートで撮ると光ってしまうわけですね。

近年はその怒られる役回りが韓国人や中国人に移り変わっている。
年月を経ると海外での振舞い方に不慣れな民族が順にたしなめられる、というわけだ。

そもそも風景ならまだしも、作品を撮ってどうするんだろう、と思うのだが。
フィルムやデータに残すぐらいなら心に焼き付けたほうがいい、というのはカッコつけすぎかな。

撮影すると安心してしまうのか、撮った場所も状況も忘れてしまう人は多い。
ツアーを受け持っていたとき、「この寺院、どこのだっけ」なんていっている客をよく目にした。
昨日見た寺院、今日見た教会、カメラには残っているが心には引っかかっていない。
いっそ、カメラなど持たない旅を体験してみては、と言い出したいのは山々だが、
画像盛りだくさんのブログを書いているやつの言葉じゃ、説得力はゼロだろうな、きっと。

チョトだけ言い訳すると、撮影した場所、名称、状況、会話、味覚、全部覚えてますぜ、あたしゃ。

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展示室に姿を見せない子供たちにはどうやら専用の遊びフロアがあるらしく、
子連れの家族は最初からそこを目指していたようだった。
そう、オトナとコドモは住む世界が違うのだよ、ベイブ。

ホールの喧騒は特別展示を待つ客たちだった。
特別展は「ゴッホ展」が行われていて、前売りを買った予約客が挙って週末にやって来ていたのだ。

「特別展示、今日の分のチケットってないですよね?」

「今日と明日の分は完売です」

「週末だもんね、月曜は空いてます?」

「月曜は休館日です。その翌日、火曜なら空きがありますよ、いかがです?」

こざっぱりしたカウンター・スタッフの男性がそう教えてくれた。

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「う~ん、観たいのは山々だけど、火曜日は早朝に日本に飛び立つんだ」

「ああ、それは残念です。デンバーには仕事で?」

「そう、明日のゲームの取材にね」

「え? ブロンコスの? いいなあ、ゴッホよりもそっちが魅力的だなあ」

「スタッフがそれを言っちゃダメでしょ」

ゴッホに会うことはできなかったが、思いがけない印象派との出会いが大きな歓びだった。




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D.I.A. @Denver [Denver (U.S.)]

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10月27日、どんよりと冬色の空が広がっていた。

8:30にチェックアウトし、ホテルのシャトルバンで空港へ。
ミネアポリスにお別れ、目指すはデンバーだ。
地元でのゲームの翌日ということもあり、
フロントのスタッフもドライバーも「試合どうだった?」なんて尋ねてくる。
勝とうが負けようが、地元チームの動向は日々の話題なのだ。

ミネアポリスの空港でも『プライオリティ・パス』を使い、ラウンジへ。

格安航空券のくせにビジネスクラス・ラウンジが使えるのは本当に助かる。
『United Club』のラウンジでメールをチェックしながら、軽い朝食を摂った。

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そう、本来、USA取材の際にラウンジが使いたいがためにこのカードを持ちはじめたのだ。
2008年のNY取材あたりまでは毎年、繰り返しUSA本土に足を向けていた。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-01-26 (NY取材行)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-10-08 (ダラス取材行)

夏のトレーニング・キャンプに長期間張り付くか、
あるいは秋のレギュラー・シーズンに訪れるか、が恒例だったが、
経費はどんどん絞られる一方で、昨今はすっかりご無沙汰になった。
本当にこの国は景気がよくなっているのだろうか。

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MSPを定刻10:55に出発したUA6033便は予定より10分早い12:00、DIAに到着した。

ミネアポリスからデンバーへは1時間で着く、というわけではなく、
両都市の間に1時間の時差があるので、実質のフライトは2時間。
到着時間は1時間ずれてこの時刻、同じ国なのにややこしいことになっている。

デンバー国際空港の略称は『DIA』、
耳慣れないがおそらくデンバー・インターナショナル・エアポート、そのままの略したものだろう。
アメリカの場合、都市名も3レターで表記されるが、
旅する場合には空港を表すアルファベット3文字の3レターを覚えておくと便利だ。

ミネアポリスはミネアポリス・セントポール国際空港が正式名称、3レターは『MSP』。
NYの場合、都市コードはNYCだが、
エアポートは『JFK』、『LGA』、『EWR』と3つあるので、3レターを覚えておくことは必須でもある。

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じゃらん夏の国内旅行応援キャンペーン!! 

到着したデンバーの空港は少し古臭い感じで、90年代のアメリカの空港を思わせた。
滑走路の端には寄せられた雪が固まっていたが、気温は確実に高く、ミネアポリスより暖かかった。

新型機材787の導入にあわせて、ユナイテッドは2013年からデンバー直行便を飛ばすようだが、
この中規模都市への需要を見込む、というより、
飽和状態の西海岸の空港に変わる新しいハブ設定をこの空港で目論んでいるようだ。
それにしては設備がちょっと古臭いのが気にかかる。
(ご承知の通り、新型機材787は問題が多く、ニュースでも騒がれ、デンバー就航も遅れた)

エアポート・シャトルのサービスでダウンタウンのホテルへ向かった。

今取材、現地の宿は観光局に手配を頼んでいた。
デンバーでは担当者イチオシの『B&B(ベッド&ブレックファスト)』があったらしいのだが、
到着日が土曜ということで、あいにくFULLYとなっていたようだった。
「今日だけ別のホテルに泊まってください」ということで割り当てられたのは、
ダウンタウンにある『シェラトン・ホテル』だった。
なんならずっとここでもいいのに、というクラスのホテルなので、
手配を頼んだコチラに文句があるはずもなかった。

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週末のせいかチェックインはやたらと混んでいて、ロビーには行列ができていた。

アメリカの場合、チェックインはクレジット・カードだけで済むことが多い。
宿泊料金の支払いのためではなく、身分証明のIDと『デポジット』を兼ねたものだ。
「支払いをキャッシュで」なんていうとよけいに手間がかかることもあるぐらいだ。

デポジットは『国際電話かけ逃げ』『ミニバー踏み倒し』のための保証金と思っていい。
一時期、貧しい国から来た旅行者が国際電話を好きなだけかけて逃げる、という事例が頻発したため、
カードでのデポジットが常用化された。
酷いときはミニバーの中身はモチロン、TVや家具を持って帰る輩もいたそうだ。
そんなことから今ではモーテルなどの安宿ですら、カードのデポジットを要求されたりする。

たいがいはチェックアウトの際にカード用紙を破り捨ててくれるので過請求などはないが、
不安なら「電話クローズしてください」と伝えれば、デポジットも不要になるところもある。
ミニバーも電子制御が進んでいて、デポジットしないとロックが解除されないホテルもあるぐらいだ。

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部屋のカギをもらうといつものように荷物だけ放り込み、街に出た。
といってもこのホテル自体がダウンタウンのど真ん中だが。

シゴトとはいえ、知らない街を歩くのはすこしばかり胸が躍る。


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