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Conference Championships 2015 [Sports]

playoffs.jpg

一年で一番楽しい時期がやってきた。

それは正月の雑煮でもなく、我が生誕日でもなく、『Conference Championship Games』。
プレイオフ・トーナメント最後の一戦であり、
ここで勝利したチームが『SUPERBOWL』へのチケットを手にできるという試合。

このブログでも繰り返し書いてますが、NFLの公式戦『レギュラー・シーズン』はわずか16試合。
最近はBYE WEEK(休み)も入るので17週、約4ヶ月だけのシーズン。
そのうちホームのゲームは半分、わずか8試合しかないわけですね。

その8試合のために専用のスタジアムを作っちゃうんだから、
アメリカのスポーツ文化ったら。(かつては野球との「共用球場」が多かったが、
今やMLBとNFLで共用するのはオークランドのアスレチックスとレイダーズのみです)

32チームは勝ち残った12チームに絞られ、『ポスト・シーズン』の列車に乗り込む。
こいつは「一戦必勝」のトーナメント、負ければそこで途中下車、
降りることになる駅名は『オフ・シーズン』だ。

そうして生き残った4チームが選手たちの夢舞台『SUPERBOWL』へのチケットを争うのです。

かねてから「NFLではチャンピオンシップが一番おもしろい」と言われているのは、
「凡戦が多い」と言われる『SUPERBOWL』の手前にあるからかもしれないですね。

究極の舞台での激しい緊張、あるいは一種の達成感に呑まれ、
実力を発揮できずに終わる選手が多い『SUPERBOWL』。
それでもその夢の舞台を目指し、これまでフットボールを続けてきた選手たちが、
最後のチケットを手にするため争う『Conference Championship』は必然、濃厚になるわけで。

極端ですが、NFLの取材をするようになってから、スーパーはどうでもよくて、
このチャンピオンシップを観るためにシーズンを送っている気がします。

そのゲームがまさにはじまる。




現地時間1月18日、まずは『NFC Conference Championship』。
Green Bay PACKERS(#2)@Seattle SEAHAWKS(#1)、
シアトルのホーム「CenturyLink Field」、雨が降ったり、日が差したりと不安定な陽気。

NFCはシード1位、2位の順当対決となった。
「このチーム以外ない」という状態のいい両チームが予想を覆さず、顔を揃えた。

SEA 守備 ラン3位、 パス1位、トータル1位。
GB  攻撃 ラン11位、パス8位、トータル6位。

GB  守備 ラン23位、パス10位、トータル15位。
SEA 攻撃 ラン1位、 パス27位、トータル9位のチーム成績。

強烈な得点力を誇るパッカーズの攻撃をシーホークスの強力守備がどこまで抑え込むか、
シーホークスのラン・アタックをパッカーズ守備陣が封じ込めるか。
いずれにしろアウェイのパッカーズがどこまで主導権を握れるかがカギだ。

恒例、『12マン・フラッグ』が掲げられると、
スタジアム最多入場者記録となった68,538人のノイズは気勢を上げる。



彼らの鼻息も荒いファースト・シリーズ、
シーホークスはTDを目前にエンドゾーンでインターセプト、先制点どころか、ボールまで失う。
しかし直後のシリーズ、守備が「ほつれ」を紡ぐようにインターセプトでボールを奪い返した。

GB QBアーロン・ロジャーズが99回、
SEAQBラッセル・ウィルソンが91回、
ポストシーズンのパス・アテンプトでインターセプトのなかった2人がともにここでミスを犯した。
やはりチャンピオンシップには魔物がいるのか。

前半、QBウィルソンはパスが奮わず、3つのインターセプトという「綻び」を重ね、
ファンブルでもボールを失い、オフェンスがまったく機能しない。
一方のパッカーズはシーホークス守備に連続でFG2つに押しとどめられたが、
第1Q終了前にTDを奪い、0-13。

ハイパーな攻撃力を誇るパッカーズが決定的な得点を上げられず、とどめをさせていない印象。
シーホークス守備陣がなんとか「綻び」を繕い続ける奮闘が光り、
前半は0-16でアウェイのパッカーズリードで折り返した。

4ターンオーバー、しかも無得点のシーホークスの前半成績はまさに負けゲームのスタッツ。
しかも前半16点リードで折り返すとロジャーズは40勝1敗の戦績を誇る、というデータも。

後半、ゴール前に進んだシーホークスがスペシャル・プレイを繰り出す。
フェイク・フィールドゴールでPライアンからTギリアムへのTDパスが通る。
綻びを重ねる攻撃にスペシャル・チームが「パッチ」をあて、これで7-16。

パッカーズはランが出ないため、パスも封じられるという状態に陥り、
第4Qに入ってもTDが奪えず、FGを重ねるだけで7-19。
それでも2シリーズ差はここまでのシーホークス・オフェンスには致命的にも見える。

ここまでウィルソンの足はパッカーズ守備に封じ込められ、パス精度も欠く結果に。
4度のインターセプトはいずれもWRジャーメイン・カースをターゲットにしたパス。

シーホークのランが出はじめるが、残り7分でもパントに。
無理にギャンブルせず、強い守備にボールを止めてもらおうというもの。
この計算がみごとにはまり、2ミニッツ前にようやくTDを上げ、14-19に。

続くキックオフ、シーホークスは当然、オンサイド・キックに挑む。
ここでレシーブのパッカーズに大きな「裂け目」が生じた。
ブロックに行かなくてはならないTEブランドン・ボスティックがボールに向かってしまい、
これをファンブルするとボールはシーホークスの手に。

レギュラー・シーズンで25%ほどの成功率のオンサイド・キックがこんなところで決まるとは。



こうなると流れは一気に変わり、シーホークスが44秒でTDを奪い、逆転。
さらに崩れた態勢から投げ捨てたようなパスも通り、2ポイント・コンバージョン成功。
パッカーズは2つ目の「裂け目」を作ってしまい、2点を与え、22-19に。

綻びだらけのシーホークスに多くは望めないが、1分30秒も時間を残してしまい、勝負は決しない。
パッカーズはここでもFGを奪い返し、22-22、ゲームは振り出しに戻った。

オーバータイム、拮抗したチームの対戦となるチャンピオンシップではそうめずらしくはない。

コイントス、シーホークスがボールを選択、
わずか6プレイ、最後にTDパスをキャッチしたのはパスをはじき続けたWRカースだった。

連覇への道は前半で閉ざされたかに見えたが、
後半にとどめのTDを奪えなかったパッカーズ、綻びに綻びを重ね、瓦解し、ジ・エンド。

勝利の女神はシーホークスに連覇のともし火を残してみせた。



同日の3時間後、所を東海岸に変え、『AFC Conference Championship』。
Indianapolis COLTS(#4)@New England PATRIOTS(#1)、
ボストン郊外のフォックスボロにある「Gillette Stadium」、こちらも雨。

先週、シード2位のブロンコスを倒し、
QBマニング越えを遂げたコルツQBアンドリュー・ラックが注目を集める。
ペイトリオッツQBトム・ブレイディも倒し、世代交代の狼煙を上げるか、とメディアは煽るが、
これまでの対戦成績は0勝3敗、ラックはまだペイトリオッツに勝ったことがない。

ただし今シーズン、リーグ最多の40TDパスを刻み、3年目にしてリーグトップQBの名を手にしている。

NE 守備 ラン7位、 パス5位、トータル5位。
IND攻撃 ラン22位、パス1位、トータル3位。

IND守備 ラン18位、パス12位、トータル11位。
NE 攻撃 ラン18位、 パス9位、トータル11位とチーム成績は拮抗している。



先週、氷点下だったボストンも雨のせいか、10度の気温、ただし強い風が厄介だ。
そんななか、アウェイのコルツがミスを重ね、ゲームは動き出す。

パント・リターンでファンブル、ペイトリオッツにボールを奪われるとTDを許し、7-0。
その後、ボールを進め、FGのチャンスを得るが、キッカーがこれを外した。
モメンタムをつかめないまま、さらにTDを奪われ、14-0。

第2Qに入っても、コルツはパス・ドロップが多かったが、
ゴール前のパッツからインターセプトでボールを奪い、これを丁寧に運び、TDに結びつけ、14-7に。

その後もペイトリオッツはコルツの弱いラン守備を突き、時計を使い、FGで17-7。
先週も見せた複雑な隊形も織り交ぜ、プレイオフ巧者の表情を見せつつ、前半終了。



第3Q、RBルギャレット・ブラントのランが止まらない。
守備の意識は否応なしにランに向けられ、そこでTネイト・ゾルダーがキャリア初のTDキャッチ。
ボール・キャリアでない選手を使うところが巧みというかいやらしいというか、これで24-7。
(NFLでは60,70番台の番号をつける攻撃選手はボールに触ることができない)

さらにはパス・ターゲットから外されていたQBブレイディのメイン・ターゲット、
WRグロンコウスキへのTDパスが通り、31-7。
雨がますます強くなる中、パッツは次から次に新しい引き出しを開け、相手を惑わす。

一度に7点しか入らない(2ポイント・コンバージョンで8点は入るが)フットボールで、
この点差はデッド・エンド、コルツのシーズンは終わりを告げた。

最終スコアは45-7、
攻撃時間を38分、ランアタックで177y、すべてを奪ったペイトリオッツの破壊力だけが光った。

開幕から1勝2敗と低迷したパッツ、
HCベリチック&QBブレイディのコンビも終わったか、と言われたが、
結果はQBブレイディがポスト・シーズン20勝目を上げ、
6度目(!)のスーパーボウル行きチケットをまんまと手中に収めた。

ちなみにAFCのシード1位がスーパーボウルに進むのは2003年のペイトリオッツ以来のことだ。

tournament.jpg

フタを開けてみれば、
AFC1位のNewe England PATORIOTSとNFC1位のSeattle SEAHAWKSの順当対戦。

注目は連覇がかかるシーホークスの守備VS
2005年以来の『ヴィンス・ロンバルディ・トロフィ』を目指すペイトリオッツの攻撃かな。

2004、2005年のペイトリオッツの連覇を最後に、ここ10年以上、連覇がないというのはNFL史上初、
シーホークスにはそれを打ち破る期待がかかる。

一方、2008、2012年とスーパーボウルに敗れ、
37歳のブレイディがここで頂点を極めれば、フィールドを去る好機ともいえる。
昨年、頂点で敗れ、フィールドを去り難くなってしまったマニングの例もあるので。
これは勝手な憶測でゴザイマス。

現地時間2月1日、第49回SUPERBOWLは、
フェニックス郊外のグレンデール「UNIVERSITY OF PHOENIX STADIUM」で行われる。


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