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第十三夜 Thousand Windows @Berati [Albania]

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荷物を背負ったまま、「千の窓の町」の写真を撮りながら、歩いた。

気温はおかまいなしに高く、日差しは激しい、なにせこの旅でもっとも南の土地にやって来ているのだ。
着いた時の激しい雨の名残りもなく、太陽は照りつけてくる。
一番日焼けしそうな時間帯、通りには地元の人はモチロン、観光客の姿すら見かけない。
重い荷物が足枷になり、歩き回って写真を撮る気力さえも失せてきている。

観光案内所で情報を得る以外に手立てはなく、昼休みが解けるのを待つしかなかった。

「マンガレム・ホテルのレストランは味がいいのでオススメだよ」

ティラナのホステルの強面マネージャーがそう勧めてくれたことを思い出した。
夕食を共にしたドイツ人カップルはそこを訪れたらしく、
「眺めもいいし、行くべきだよ」とマネージャーの言葉に激しい同意とアドバイスを添えてくれた。
その言葉を思い出し、地図からホテルを探し出し、そこを目指すことにした。

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ホテルは小さかったが、レセプションは質感が良く、落ち着いた佇まいを見せている。

その脇を通り、階段を上がり、テラス席のレストランに進むと、
昼時が過ぎているにもかかわらず4~5組の客が食事を摂っていた。
熱いこの時間、みなさまこういうところに退避していたのね、と思いつつ、
日の当たらないテラス席に腰かけた。(写真3)

そういえばホステルの朝食からなにも食べていない。
案内所が開くまで遅めのランチと避暑タイム、ということでメニューをもらい、オーダーを決める。

トマトソースのパスタ250レク、アイスティ60レク。
え? ホテルのレストランでこの値段? 
「レク」は日本円とほぼ等価表示だったよな、あれ? パスタ250円?
ホテルで? あれ? 2500円じゃないよな? と少しばかりの物価差に戸惑いながらオーダーを入れた。

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「パスワードいります?」

「なんの?」

「Wi-Fiです、お使いになりますか?」

「ああ、なりますなります」

レストランの客はホテルのWi-Fiが使えるらしい、おそらく客に次々問われるので、先手を打つようになったのだろう。
おお~、こんなところでPC繋げるなら、この先のルートの情報も得られるぜ、と思いつつ、
もう一つの「マネージャーのオススメ」を思い出した。

「フリオさん、います?」

「ああ、今日は日曜で彼は休みなんです。用事があるなら電話してみましょうか?」

「いや、居ればと思っただけなので、ありがとう」

旅の助けになれば、とマネージャーが懇意にしているスタッフを教えてくれたのだ。
残念ながら会えずじまい、うらめしや日曜日。

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遅めのランチと涼やかなるアイスティでしばし充電。

パスタの写真はありません、喰ったもの全部UPするほど酔狂でもなく。
男が食い漁った料理なんか楽しくないでしょうし、気になった変わった食べ物だけUPしますわあ。

ホテルは山あいを少し上がったところにあるので、テラス席には心地よい風が吹き抜け、過ごしやすい。
気温は日本の夏と変わらず、陽射しは日本にも増してきついが、湿度の少なさがアドバンテージ、
木陰や日影に入れば、すぐに涼しさが勝ち越すのだ。
それとここバルカンではもうひとつ、夏の暑さを鬱陶しく感じさせない理由があるのだが、
この時点ではまだ気づいていない。
そのナゾはオフリッドの湖でk気づいたので、のちほど解き明かしてみせますね。

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キーボードを叩き、アイスティを傾けている間になんとか時計は15時半を回ったが、
少し用心深く、15分ほど間をおいて、観光案内所に向かうことにした。

「あのお、荷物置いて案内所に行ってきてもいいですか? 会計は済ませていくので」

「ダイジョウブですよ、この時間はヒマですし。テーブルそのままにしておきますよ」

快い返事をいただき、会計を済ませ、重い荷物を置いたまま、5分とかからない距離の案内所に向かった。
帰りにテーブル・チップを多めに置けばいいかな、と思ったが、310円の食事代のチップは難しくないかい?

「すみません、バス・ルートを教えてください」

案内所には大学生のような風貌の男性がいるだけだった。

「どちらへ行かれます?」

英語が出てきたので、ひとまず安心しながら、アレコレ尋ねてみた。

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「まずジロカストラやサランダ方面へ行くバスは8時、14時半だけです。
 それとジロカストラからマケドニア、オフリッド方面へ行くのは途中までミニバスがあるでしょうけど、
 そのあとはタクシーですね。
 ここから隣町に行くミニバスはいろいろありますけど、ジロカストラまで行けるのか、あやしいです」

「わ、2本だけですか。14時半ということはティラナからのバスかな?
 となるとここから南に行くには翌朝になりますね?」

おそらく乗ってきたバスがそのまま南に向かったのだろう、だからスコールの中、おかまいなしに降ろされたのだ。

「そうですね、明日の朝8時のバスですね。
 ただし南からマケドニアに行けるかは定かじゃありません。
 いっそ、国際バスでギリシャに抜けて行った方が確実かもしれませんね」

南の田舎町からマケドニア方面へ向かう人は少ないのだろう。
ジロカストラまで行って、そこからバスやミニバスを探せば、
案外ルートはあるのかもしれないが、それは希望的観測に過ぎない。

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「となるとマケドニアを目指すならティラナに戻ったほうが確実?」

「ですね、それが一番確実です。
 ティラナ行きは朝の4時半から30分ごとにミニバスが出てますよ。
 あとはわかりませんが、近隣へ行くミニバスを乗り継いで南方面に行くぐらいですね、
 これはどこまで行けるかが不確かなのでわたしはオススメしませんが」

ティラナ行きのバスはさっきの国際バス屋さんでの電話でも出た話、
知らない国、知らない土地を動く際には1つの言葉ではアテにならないが、これで裏付けが取れた形だ。

「となるとティラナに戻るのがベストかあ。午後のティラナ行きのバスは何時ですか?」

「ティラナ行きは午前中しかありません」

「え~?」

あらら、本日ベラートの町から脱出できないことが確定した。

ティラナへのミニバスはおそらく地元の人の足、
用事があって首都に出向くのだから、午後の便は利便性が低いのだろう。
こうなるとこの町で宿を確保しなくてはならない、という状況に陥っていた、
早々に現れ消えた「客引きモンスター」の姿が頭を過ぎる。

「う~ん、明日ティラナに戻るのが一番確実みたいですね。ありがとうございました」

礼を告げ、レストランに戻った。

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地図を広げ、もう一度思案する。
昼間、ベラートの町を見て、夕方のバスでジロカストラへ向かい、一泊した後、南からマケドニアを目指す、
という自分的にまったく都合のいいプランで進んできたが、計画はガラガラと音を立てて崩れていった。
いや、音を立てるというより、ブッツリと断線したような感じがしていた。

元々、大した予定は立ててなかったが、「思い通りにいかない」というのは誰の計画にも織り込まれてないはずだ。

う~ん、さすがアルバニア、首都ティラナのバス・ターミナルが整備されていない辺りから、その気配は感じていたが、
まさかバス・ルートがないとはなあ、う~ん、さすがヨーロッパ最貧国。
とはいえ、この心地よいテラスに座っていてもなにも解決しないし、なにも進まないことはわかっていた。

まずはダメモトで近隣に行けるミニバスでもあたるか、そう思い、テーブルにチップを置き、荷物を背負い直した。


Hotel Belgrad Mangalem@Berati


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はらぼー

バス移動は結構難儀しますよね。
アメリカでさえ時刻表を見つけるのに必死でしたから、
アルバニアとかになったら、尚更大変さが分かります。
by はらぼー (2015-11-03 10:58) 

delfin

>はらぼーさん

いや、バス・ルートがあれば、バスの旅はそんなに大変じゃないですね。
ヨーロッパは座席も広く快適ですし。

なにしろこの国ではバス・ターミナルとバス・ルートを探し出すのが大変なのです。。。
by delfin (2015-11-10 00:13) 

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