JalanJalan @Kota Kinabalu -完- [Malaysia (Borneo)]
ダウンタウンから近い『タンジュアン・ビーチ』行きのバスを待っていた。
モスクからの帰り道は結局、市バスに乗って戻ってきた。
海沿いの道をバスが通っているかはわからなかったが、
汗だくの中、時折、市バスらしきオンボロバスが通り過ぎていくのを見かけていたので、
ひと気のない遊歩道を離れ、反対車線にあった停留所らしき場所で適当に来たバスに乗ってみることにした。
やって来たボロいマイクロ・バスに乗り込み、
誰とも限らず「KK?ダウンタウン?」と尋ねると、目が合った先客が無表情に頷いてくれた。
けたたましい音楽がかかる車内はラッシュのように混んでいたが、なんとか分け入って奥まで進む。
車掌は苦もなく寄ってきて、彼にいわれた金額を支払うと紙切れをくれた。
おそらくトランスファー・チケットだろう、一応、ポケットに押し込んだ。
ドアは壊れているのか、あるいは風を入れるためにか、開け放たれたままで、
窓もガラス自体が存在するのかもわからない状態だったが、
走り出すと大きく風を取り込み、混み合う車内が少しばかり快適になった。
2時間近く歩いてきた道のりをバスは10分足らずで戻ってしまった。
ダウンタウンに着いてから街の反対側にあるモスクに出向くことも考えたが、
電気屋街をなしているショッピング・コンプレックスがあることを思い出し、街の東側を目指した。
コンプレックスはいわゆるアジアでよく見かける回廊型のショッピング・ビルだったのだが、
中は「電気街」というのにはほど遠く、場末感タップリの店揃いでしっかりこちらをガッカリさせてくれた。
キンキンに効いたエアコンだけが救いだった。
時間はまだまだたっぷりあったので、夕方の時刻をのんびり『タンジュアン・ビーチ』で過ごすかと目論んだ。
「近くにタンジュアン行きのバス停、ありますか?」
退屈そうな駐車場の係員に尋ねる。
「左に出ると大通りがあるから、そこでバスを捕まえられるよ」
「テレマカシ~」
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ふたたび蒸し暑く、風もない熱気の中を歩き出す。
大通りのバス停はすぐに見つかり、行先表示板に「タンジュアン」と書かれていたので、
ミネラル・ウォーターのボトルを口にしながらおとなしくバスを待った。
ところが15分、20分経ってもバスが来ない。
こうなるとビーチへ行くこと自体がどうでもよくなってしまい、
来るかもわからないバスを待つことに嫌気がさし、エアコンの効いたカフェが恋しくなっていた。
バス停を離れ、ダウンタウン方面に数ブロック戻ると大きなショッピング・モールが現れた。
ビル内のエアコンの風で少しばかり生気を取り戻し、カフェのアイス・ティで意識を回復した。
しばらく文庫本を読み、熱を冷ましながら気分転換、ビーチで寝そべる予定はカフェのひとときに変わった。
モスクをキャンセルし、電気街に裏切られ、ビーチを見離したので、空港への時間はまだたっぷり残っていた。
なにせフライトは深夜の1時なのだ。
モールに飽きて外に出ると、暑い雲が空を覆っていた。
出発前にスコールでずぶ濡れはイヤだな、と思いつつ、チェックアウトした宿へ逃げ込むことも頭に留め置いた。
宿への道のりを目指しながら、無目的にダウンタウンを『ジャランジャラン』、
マレー語で散歩やブラブラすることで、有名な旅行雑誌の命名はここからきたわけですね。
ひょっこり『旺角』(モンコック・香港の繁華街名)と書かれたレストランが目に飛び込んできた。
早めに夕食を摂ってもいいかな、と思い、吹き抜けの店の中に進んだ。
いわゆる「ぶっかけご飯」の店で、ガラスケースの中にたくさんのおかずが並び、
それらを選んでご飯にかけてもらうか、セット・メニューでヌードルやチャーハンを頼んだりする店だ。
それよりもメニューの脇にあった写真が目に飛び込んできた。
「スイカ・ジュースじゃん!」
実はKKに来てから、フルーツ・ジュースを売る店にを見かけなかったのだ。
カット・フルーツやタピオカ入りの「真珠茶」の店はそこいら中にあったが、フルーツ・ジュースの店はなく、
スタバやチェーン系のカフェのメニューにバカ高い値段で並んでいるだけだった。
「シークワ・スイ(西瓜水)、いくらですか?」
店を切り盛りしている女性に聞いた、「女老板(社長)」という感じでマダム感タップリの人だ。
「4,80RMよ」
おっと、ランチのチキンライスより高いぜ。
「手持ちのリンギットがこれしかないんだけど『スイカジュース』とおかず選んでご飯食べられる?」
「ちょっと見せて。いくらあるのよ?」
ポケットのコインをすべて出すと8,70RM残っていた。
「スイカジュースはMUSTでね。ダメならご飯はナシでもいいんだ」
「これなら野菜のオカズx2品選んでいいわよ。OK、スイカジュースは先に作っておくわね」
スイカジュースを引いた残額は3,90、どうやら野菜ならイケるらしい。
空港行きのバス代5RMを財布に残してあるのがちょっとセコイかな。
「テレマカシ~。旺角なら『ンコイサイ』(広東語で感謝の意)のほうがいいのかな?」
「アリガト~」
マダムが日本語でおどけて返してみせた。
終記;
4月5日 -Day6-
この後、宿に荷物を取りに戻り、真裏の『空港バス』の乗り場から空港へ向かった。
マイレージながらアシアナのビジネスクラスを利用していたので、
マレーシア・エアのラウンジ「ゴールデンラウンジ」(写真5)を使うことができ、『Priority Pass』は出番なし。
日付が変わるような時間だったので、ラウンジはほぼ貸切、出発までゆったりだった。
実はお遊びは最後まで続き、KKを1時に出発し、仁川に7時到着、
9時のフライトで福岡入りし、昼ご飯を食べて夕方の便で羽田へ、という
マイレージ・チケットを生かしたバカみたいなルーティングで帰国、旅を終えたのでした。
『ボルネオ紀行』
マレーシア~ブルネイ・ダル・サラーム~マレーシア
2014年3月31日13:30成田発~16:10ソウル・仁川着 OZ103
18:50仁川発~23:20コタ・キナバル着 OZ757
4月 2日KK~ラブアン~バンダル・スリ・ブガワン 海路
4月 3日バンダル・スリ・ブガワン~ラブアン~KK 海路
4月 5日01:00コタ・キナバル発~7:10仁川着 OZ758
09:30仁川発~10:50福岡着 OZ132
16:40福岡発~18:25羽田着 NH262
― 完 ―
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出発前の空港、みなさんはナニして過ごしていますか?免税店?カフェ?
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http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17
「年会費1万円は高い!」と思うかもしれませんが、
往復で2回ラウンジ使用可能ですから、年間3~4回ほど空港(国内線も可)を使えば、
空港でお金を使う分のモトは取れちゃいます。
さらには空港からの「バゲージ・サービス」(宅配便でスーツケースを自宅へ配送)が年2回付帯、
関東エリアなら1,500円前後、x2はけっこう大きなサービス。
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各都市空港ラウンジの利用報告記です!
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-01-28 NY (EWR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-03-13 NY (EWR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-03-14 LA (LAX)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-05-07 ソウル (ICN)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-05-11 ソウル (ICN)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27 ロンドン(LHR)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-11-04 ダラス (DFW)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-01-28 バンコク(BKK)
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17 成田 (NRT)
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