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Mile High City @Denver [Denver (U.S.)]

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「マイルハイ・シティ」、標高1600mに位置するデンバーはこう呼ばれている。

1マイル=1,6kmとキリがいいのでこのアダナ、「the Mile High City」。
「the Windy City」「the Motor City」・・・アメリカにはニックネームがついた都市が多い。
さっきまでいたミネアポリスは「the Twin Cities」、有名なところでは「Big Apple」なんてのもある。

ホテルの前にはダウンタウンのメイン・ストリートが伸びていた。

一般車両が入れないように封鎖されていて、モール化されている。
そのモールを無料のバスが行き来しているのだが、
偶然にもミネアポリスのダウンタウンと同じスタイルをしていた。

中規模都市の流行りの形なのかとも思ったのだが、アメリカの他の都市では観たことがない。
偶然、似通った2都市を訪れていたのだ。

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モールを巡るのは後回しにし、州議事堂などが連なる公園に向かった。

マイルハイの標高を連想して、冷え込んでくることを覚悟していたのだが、
北のミネソタ州から南下してきた身にはコートの前を開けてもいいぐらいの陽気に感じられた。
10月下旬のフットボール・シーズンにも関わらず、
公園を駆け抜け、色づいた落葉を躍らせる風が心地よいのだ。

クラシカルな佇まいの州議事堂は象徴的なドームに化粧直しの覆いが被されていた。

観光シーズンが終わり、雪が来る前のこの時期に改修工事を済ませておこう、という算段だろう。
オフ・シーズンの街歩きはピーク・シーズンのような人の多さにうんざりすることはないが、
こういうシーンに肩透かしを食らうことがある。
とはいえ、人混みに苛立つことなく、ゆっくりシャターを切ることができるこういう時間が好みではある。

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公園では地面に落ちた紅葉の間をリスが気忙しそうに動いていた。

そこを抜けると凝ったデザインで建てられている美術館にご対面、
週末のためか、入口付近は家族連れで賑わっていた。
館内のメインホールにも人が多く、建物内にはボワンとした騒音が渦巻いていたが、
展示室に上がるとそには喧騒もなく、行列もなく、
走り回る子供もいなければ、叫ぶだけのバカ親もおらず、作品と静寂が出迎えてくれた。

静かな館内は上着を手にした大人だけの空間が広がっていて、
週末に心根をリセットする時間を提供してくれていた。

こういうところには思わぬ出会いもある。

モネの「ウォータールー・ブリッジ」。

日本ではそれだけで行列なすような作品が、ひょっこり展示されていた。
嗚呼、コーヒー代程度の入場料でこの喜び、嗚呼。

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ちなみに海外の美術館ではフラッシュを使わなければ、ほとんどの場所での撮影が認められている。
かつては日本人団体客が知らずにフラッシュを光らせ、注意されているシーンをよく見かけた。
操作を知らずにオートで撮ると光ってしまうわけですね。

近年はその怒られる役回りが韓国人や中国人に移り変わっている。
年月を経ると海外での振舞い方に不慣れな民族が順にたしなめられる、というわけだ。

そもそも風景ならまだしも、作品を撮ってどうするんだろう、と思うのだが。
フィルムやデータに残すぐらいなら心に焼き付けたほうがいい、というのはカッコつけすぎかな。

撮影すると安心してしまうのか、撮った場所も状況も忘れてしまう人は多い。
ツアーを受け持っていたとき、「この寺院、どこのだっけ」なんていっている客をよく目にした。
昨日見た寺院、今日見た教会、カメラには残っているが心には引っかかっていない。
いっそ、カメラなど持たない旅を体験してみては、と言い出したいのは山々だが、
画像盛りだくさんのブログを書いているやつの言葉じゃ、説得力はゼロだろうな、きっと。

チョトだけ言い訳すると、撮影した場所、名称、状況、会話、味覚、全部覚えてますぜ、あたしゃ。

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展示室に姿を見せない子供たちにはどうやら専用の遊びフロアがあるらしく、
子連れの家族は最初からそこを目指していたようだった。
そう、オトナとコドモは住む世界が違うのだよ、ベイブ。

ホールの喧騒は特別展示を待つ客たちだった。
特別展は「ゴッホ展」が行われていて、前売りを買った予約客が挙って週末にやって来ていたのだ。

「特別展示、今日の分のチケットってないですよね?」

「今日と明日の分は完売です」

「週末だもんね、月曜は空いてます?」

「月曜は休館日です。その翌日、火曜なら空きがありますよ、いかがです?」

こざっぱりしたカウンター・スタッフの男性がそう教えてくれた。

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「う~ん、観たいのは山々だけど、火曜日は早朝に日本に飛び立つんだ」

「ああ、それは残念です。デンバーには仕事で?」

「そう、明日のゲームの取材にね」

「え? ブロンコスの? いいなあ、ゴッホよりもそっちが魅力的だなあ」

「スタッフがそれを言っちゃダメでしょ」

ゴッホに会うことはできなかったが、思いがけない印象派との出会いが大きな歓びだった。




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